PC88SR用ゲーム ディガンの魔石 (アーテック) 1988年 | コオロギ養殖のブログ(レトロPCルーム)

PC88SR用ゲーム ディガンの魔石 (アーテック) 1988年

エニックスから発売された『暗黒城』の作者であり、
後に森田和郎氏と共に株式会社ランダムハウスを設立した山口祐平氏。
その山口祐平氏が1986年に設立したゲーム会社アーテック。

今回紹介するゲームはアーテック社の最初のパソコン用ソフトにして
最後の作品となった「ディガンの魔石」です。

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タイトル画面です。

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オープニングデモです。
ディノ(主人公)とアビリアの結婚式のシーンから始まります。

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アニメーションします。

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新婚旅行を兼ねてお告げの泉(予言の泉)でお告げを受けに行きます。
ここまでがオープニングデモです。

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妻であるアビリアが奇病に罹ってしまいました。

ここからゲームがスタートします。
ゲームの目的は妻の奇病を治すことです。

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イースのような上(立体感を出すため少し斜め上)から
見下ろすタイプのフィールド画面です。

このゲームは
「会話や行動の選択肢が多い」
「ステータス(健康状態等)やアイテムが豊富」
「ゲーム本筋以外のイベントが多い」
といった特徴があります。

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自宅に入ったところです。
このゲームはコマンドが多いんだよね。

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例えば話し掛けた場合でも・・・

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(このゲームが発売された時期より)少し前の
コマンド選択式アドベンチャーゲームのように
聞きたい項目の選択肢が多いです。

また人々との会話もリアルな反応を見せてくれます。
ゲームのスタート地点であるカーティアの村人たちは
アビリアの病気を知っている為、色々と気遣ってくれます。
一方、別の町に行くと当然「余所者」として扱われます。
しかし別の町であっても、過ごす時間が経つにつれ反応が変わってきます。
お店に何度も訪れると常連客として対応が変わってきたり
(特定の店に入るなどせず町中ですれ違う)通行人でさえも
反応が変わってきたりします。

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マニュアルにもありますが、
このゲームの特徴はRPGでありながら「経験値」や「レベル」はありません。
また仲間を増やすことはできますが、命令をすることはできません。
仲間はそれぞれが個性的で独自の考えで行動をします。
これは戦闘シーンに顕著に現れます。

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このゲームの(目に見える)ステータスの特徴の一つが「正気度」です。
睡眠不足・空腹・病気・怪我 等で下がりパフォーマンスが落ちていきます。
また、病気1つを取っても様々で風邪等のように他のパーティーにうつってしまう
「感染する病気」もあります。

"お金を節約したいので野宿をする"

"パーティーの一人が風邪をひく"

"他のメンバーも風邪をうつされる"

なんてこともあります。

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このゲームには時間の概念があります。
夜になると怪しい人達や誘惑が多くなります。
売春宿等もあり女遊びも出来ますが性病をうつされたりもします。
また、それを回避するためのアイテムもあります。

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戦闘シーンも独特です。
前衛は接近戦を行い、後衛は魔法や飛び道具を使います。
ここまでは他のゲームでもよくあるシステムですが
仲間の攻撃を操作することはできません。
仲間に対しては声を掛けることは出来ても
指示通りに仲間が動くとも限りません。
積極的に戦闘に参加する者もいれば
全く参加しようとしない者までいます。

こういう仲間を「パーティーから外す」ことも出来ますし
「共に旅を続けて絆を深め戦闘に積極的に参加するのを待つ」ことも出来ます。
しかし、このような対応をしていても仲間の行動は改善されず
宿に泊まった翌朝に「仲間に金を持って逃げられていた!」
なんてこともあります。

こういうゲームは当時ほとんどなかったと思います。

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魔法やアイテムなども豊富です。

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敵や罠も様々です。

おいらはこのゲームは最後までプレイしていません。
但し、ある程度プレイしただけでも「嵌る人は嵌るゲーム」だと思いました。
このゲームを高評価する人達は「絶賛」ともいうべき評価をしていたと思います。

当時としてはかなりリアリティのある作品でしたが
「仲間が思うように行動してくれない」
「裏切られることもある」
といった点をリアルと捉えるか
煩わしく思うかで評価が分かれるのかもしれません。

でもね、多くのPRGで当たり前になっている
「仲間が加わるゲームで"仲間が全て従順"」な方が不自然だよね。
また、ゲームの本筋以外の行動でも様々な反応があるのもリアルだよね。

ゲームの世界観にリアリティを持たせるために思いついたことを
可能な限り取り入れようとした秀作だと思います。

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背表紙部分が丸みを帯びパッケージよりも表紙が小さいという
かなり珍しいパッケージです。

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表紙を取り出しました。
10,000円って定価も珍しいよね。
大抵、安く見せる為に9,800円とか9,700円が多いよね。

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表紙の表側

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裏側
原作:スタジオぬえ
監督:山口祐平
原画:加藤直之
テーマミュージック:ばんばひろふみ

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パッケージの中身です。
エンベロープは透明です。

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パッケージ内にしまうとこんな感じです。

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カラーマニュアルの中身はこんな感じです。

END