変酋長の小部屋 PART#1 | コオロギ養殖のブログ(レトロPCルーム)

変酋長の小部屋 PART#1

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月刊電脳倶楽部編集長(株式会社満開製作所の社長)
であった祝一平氏(ペンネームね。本名は伏せておきます。)が
電脳倶楽部内で「変酋長の小部屋」というコーナーを持っていました。
(個人的に)今読んでも面白いものを抜粋しました。



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**以下「電脳倶楽部 第5号(1988/10号) の『変酋長の小部屋』」より抜粋**


某月某日


 オタクに関していくつかのご意見をいただいた。
オタクにもいろいろなレベルがあるのだが、特に問題なのは、
   他人の感情を完全に無視する
という奴である。


 つまり、普通の人間は、社会生活を行ってるとしばしば、「おっと、
顰蹙(ひんしゅく)をかったかな?」と不安に思うことがママあるので
ある。正常な人間とはそういうものなのである。ところがどっこい、オ
タクの場合はそ-ではないのである。なぜだかわからないのだが、オタ
クの人達は他人に不愉快な思いをさせることを、屁とも思っていないの
である。だから、うんざりしている人を前にして、自分の趣味に関する
チマチマしたウンチクを、いつ果てるともなく開陳したりするのである。


 一般的に言われているオタクの定義には、「人に迷惑をかけるマニア」
というものがあるそうだが、私に言わせれば、それは表面だけしかみて
いないのである。私の観察したところによれば、オタクの本質は「社会
性の欠落」にあるのだ(だから趣味に深くノメリ込むとも考えられる)。
そして、迷惑をかけるだけではなく、迷惑をかけていることに気付いて
さえいない。さらには、注意して気付かせてやったとしても、「なんだ
かウルサイ人がいるなぁ」ぐらいのことしか感じないのである。


 オタクをみていると、時々ギコチなさを感じることがある。そのギコ
チなさは、どうやら「一生懸命人間のフリをしているギコチなさ」みた
いなのである。そう、オタクとは、病んだ現代社会が生んだ天然のレプ
リカントなのだ。だから「オタク」というものは、ものすごく奥が深い
のである。



某月某日


 マッキントッシュを買ったわけであるが、その過程には様々なウヨキョ
クセツがあったのだった。その中でもとりわけ激烈だったのが、「ベ-
ロ-!米国では1000ドルで買えるんだぞ。日米間ではパソコンには
関税がないはずだ。それなのになんなんだこの値段わわわっ!」であっ
た。それに対する営業マンの答えは、「マックは高級品指向で、差別化
を狙ってるんですよね」。


 どうやらこれは日本林檎電脳株式会社の戦略らしいのである。アップ
ルというのは、「誰でも気軽に」ということからネ-ミングされたのだ
と思っていたが、どうやら創業者の精神は太平洋を渡り切れなかったよ
うである。ホントに何考えてんだろうね、このキツネノチャブクロは。



某月某日


 たとえばだな、ある運転手がいたとする。でもって、そいつは接触事
故とか、器物破損とか、溝に脱輪したりとかの小さな事故をしょっちゅ
う起こすわけだな。しかし、その運転手は
 「自分の運転は安全だ」
と断言するわけだ。ど-してなのかと聞くと、その運転手は
 「だってまだ人身事故は起こしてないでしょ」
と答えるわけである。ううむ、反論できない。
 ところでこれは原子力発電とは関係の無い話ですから混同しないでく
ださい。



某月某日


 どひ-、音楽著作権協会に行って今月のオ-プニング曲の使用許可を
取ってきたのであるが、なんと演奏が5分を超えると2曲分の使用料を
取られるのであった。そこでこちとらは小賢しくOPMデ-タ中の(o
120)を(o127)に書き換え、テンポアップして時間を5分未満
にしようとモクロンだのであるが、どうもテンポが速すぎる。そこで、
方針を変えて、曲の中の一部の繰り返しを試行錯誤しつつ削ってみた。
で、どうにか違和感のない編曲ができたので、めでたしめでたしであっ
た。そういえば8月号の『妖怪人間ベム』でもあれこれネジれたしなあ。
やっぱり著作権というものはなかなかに難しいものである。


END