瑣末な問題第2弾。
コメント欄・トラバ記事で議論しているdoorさん
からこんな指摘を受けた。
「政府が暴走するって言うこんぶうさんの恐怖感」、「憲法を変えることへの恐怖感」を感じる。と。
こういった恐怖感が私の中に存在するのは否定できない。
疑問:「政府が暴走する恐怖」「憲法を変えることへの恐怖」があるのはいけないことなのか?
もともと私には『権力は暴走する』といった先入観がある。ただし、『権力者は必ず暴走する』と思っているわけではない。 ある人が権力を持った時、「暴走する権力者」になる可能性もならない可能性も存在する。
(権力が暴走する条件や先入観などについては本題ではないので省略)
恐怖とは【1:こわいという気持ち。恐怖。2:悪いことが起こるのではないかという心配。懸念。】という意味である。
もしも、権力者が暴走するといいことがある、みんなが幸せになる、というのであれば恐怖を感じることもないだろう。
残念ながら日本の、世界の歴史を見てみると『権力者の暴走が不幸な結果につながった』出来事は少なくないように感じる。
つまり、私にとって『権力者の暴走=不幸につながる可能性が存在すること』で
幸せになりたいと思うのならば不幸に対する恐怖感があるのは当然なことなのだ。
ここで権力者を政府に限定して、「政府が暴走する」という状態を定義してみよう。
まずは「暴走する」って詳しくはどういうことだろね?と辞書を確認。
(1)規則を無視して乱暴に走ること。
(2)運転する人がいなかったり、運転する人の意に反して、乗り物がひとりでに走り出すこと。
(3)野球で、アウトになるような無謀な走塁をすること。
(4)周囲の状況や他人の思惑を考えずに自分勝手に物事をおし進めること。
(5)俗に、コンピューターで、プログラムが、制御できない実行状態になること。
それぞれ「政府が暴走する」状態に置き換えるとこうなるかしら?
(1)政府が憲法・法律を無視して権力を濫用すること。
(2)投票する人がいなかったり、投票した人の意に反して、政府がひとりでに走り出すこと。
(3)国内で、反発を受けそうな無謀な政策をすること。
(4)国民の生活状況や問題意識に目を向けずに自分勝手に物事をおし進めること。
(5)国民の意思で、政府が制御できない実行状態になること。
次に、今の政府が「暴走する政府」である可能性も「暴走しない政府」である可能性も存在するので、仮説を立ててみる。
仮説1:今の政府は暴走しない政府である。だから私が恐怖を感じる必要はない。
仮説2:今の政府は暴走する政府である。だから私が恐怖を感じるのは自然なことである。
さて、この2つの仮説のどちらが正しいかを検証するには
『暴走する政府であることを証明する』か『暴走しない政府であることを証明する』ことが必要だ。
「政府が暴走する」状態それぞれに当てはまる行為があれば暴走する、当てはまる行為がなければ暴走しないということか?
(1)の事例:・・・公職選挙法違反とか?談合とか?
権力の濫用は多々行われているように見受けられるけれども、さてそれが憲法・法律のどの部分を無視しているか?となると、全部を見比べていかなきゃならないのか。。。仕事やめるか、体が2つにならない限り不可能なので飛ばしますか。
(2)の事例:郵政民営化選挙(第44回衆議院議員総選挙 )後の法案の成立過程
この選挙で自民党・公明党に投票した人は郵政民営化には賛成だったのかもしれない。ただし、去年の教育基本法改正や防衛庁「省」昇格関連法案成立については賛成だったのが大いに疑問を感じる。たしか自民党支持者の間でも「拙速に議論するべきではない」という意見が多かったという記事を見かけたことがあったような。
自民党の政策には書いてましたよ~って言われても。。。(あ~これについても長くなるので別記事に)
(3)の事例:ホワイトカラーエグゼンプション
(残業代ゼロ法案)
こんなに反発を受けやすい法案を提出しようとするのは無謀過ぎやしませんか?今国会の提出は断念した。というニュースを先ほど目にしたけれども、じゃあ、参院選終わって議席確保できたら、また出してくるってことか。
(4)の事例:国民生活に対する世論調査
から『政府に対する要望について』
上位3位は「医療・年金等の社会保障構造改革(72.7%)」「高齢社会対策(54.5%)」「景気対策(50.0%)」だってさ。
憲法改正を争点にするよりもこっちの対応が先じゃないの?
(5)の事例:教育基本法改正での衆参両院での強行採決
教育基本法改正情報センター
や全国連絡会「あんころ」
などが行った署名活動や国会前集会の国民の声は全く聞こえてなかったのだろうか?教職員組合や引退した校長先生達の抗議声明は?そして公述人や参考人も「徹底審議」を求めていたのに「充分な審議時間を消化したから採決します」ってのは、要するに「国民の声は聞く耳持ちません」ってことですか?
う~ん、(1)を除いても4つ当てはまってるような。。。とすると、仮説2が正しいというのが私にとっての正解のようだ。
つまり、
今の政府は暴走する政府である。
だから私が恐怖を感じるのは私にとっては正しいことである。
長くなったので『憲法を変えることに対する恐怖感』については簡単にまとめると、
今の政府は暴走する政府である。
だからその暴走する政府が『憲法を変えること』に対して私が恐怖を感じるのは私にとっては正しいことである。
恐怖感を失くす一番簡単な方法は『無関心になる』ことだけれど、幸せな未来は遠ざかりそうだ。
恐怖感があるからこそ用心のため、暴走を抑えるために何が出来るか。
情報を集め、私の正解を導き、それを発信するのである。
ちなみに、(1)~(5)を逆の意味になるように置き換えると。
(1)政府が憲法を重視して権力の濫用を行っていない。
(2)投票する人は多く、投票した人の意見を反映して、政府がみんなで歩いている。
(3)国内外で多くの賛同を得そうな政策を充分な審議と準備の上行っている。
(4)国民の生活状況や問題意識を重視し、協調的に物事を進めている。
(5)国民の意思で、政府が制御できる実行状態である。
とっても安心できる政府のできあがり。っと。