【乱舞祭の模様】
この乱舞の集いに合せて機関誌「至道」を発刊させて頂いておりました。昭和47年の18代目より平成13年の47代目までの30年間、毎年発刊させて頂いた勘定になります。大体30数ページのB5サイズの冊子でありますが、当代幹部・團員の紹介、活動記録など、今となっては貴重なデータが至道に残っております。我が團の歴史を紐解く上では欠かす事の出来ない一級史料でございます
【至道(題字;4代目学長 鈴木正治先生)】
この機関誌を作成するのも結構、苦労致します。原稿、写真、広告がなかなか集まらず、印刷会社からは矢の様な催促…、かと言って乱舞の集い当日までに間に合わせないといけないという狭間に、例年、幹事長、総務部長職に就いている幹部は頭を痛める訳であります。
しかし下級生も呑気には出来ません。大学の後期が開始されると共に「広告を取りに行って来い」との訪問販売会社も真っ青の恐ろしい指令が出ます。目標金額を勝手に設定され「達成できるまで帰ってくるな」との厳しいお言葉。さりとて秋は乱舞の集いに向けて夕方から練習がありますので「広告が取れません」との理由で練習を遅刻するなど言語道断。先輩の矛と盾の狭間にこれまた悩む訳であります。
そんな背景を思い出しながら、歴代の至道を眺めますと、広告主の業種の広さに今更ながら驚くと共に笑いを禁じ得ません。通常、大学のクラブが発刊する機関誌の広告と言えば、大学周辺のお店、そのクラブが普段コンパを行っている馴染みのお店、OBの会社・お店等ではないでしょうか。
しかし我が團の機関誌の広告を見ますと、ラブホテルが異常に多い事に気づきます。更にはソープランド、ファッションヘルス、SMクラブ等の風俗店、スナック、ラウンジ、キャバクラ、ホストクラブ、キャバレー等、三宮お水オールスターズ、果ては右翼団体、他大学應援團からも広告を頂いていたりしております。時の下級生の苦し紛れぶりが伝わって参ります。
しかしながら職業に貴賤はございません。しかもホテル、風俗業、夜の商売を営む方にとって、大学生は顧客のターゲット内におる訳でありますので、広告主様もそれなりのメリットを感じて出して頂いていた事は間違いございません。
そういう営業活動を通じ下級生は、営業の傍ら横目でしっかり店内の様子を探り「今度、先輩には内緒でここに来てみよう」と一人ニンマリするのでありました。
八代目甲南大學應援團OB会
広報委員会