現在下記のサイトでDEEP Skyt 第二十弐話「エピソード22 Thriller～怪物たちのカラサワギ」 をただいま掲載中です（iPhone/iPad/Androidでもご覧になれます）。よかったらご感想を。
★作者からのひとこと・・・
DEEP Skyの最新作 いよいよシーズン1の最終章 クスクルザの章 掲載開始。
以前 エピソード6の「★作者のひとこと」で書いたが ボクは偶然が三つ続くとなにかの予兆ではないかと思うタイプ（考える癖をもっている）。そのときは恐竜のことが気になって そこでうまれたのが「エボリューション・ダイナソーズ」だったが 最近はどうやらこれを「セレンディピティ」というらしい。
セレンディピティとは 偶然をとらえる幸運の力といい ひらめきやおもわぬものを偶然発見する能力。ふだんなにげなく日常を暮らしている僕らだが なにか考え事や悩んだりしていると 何気なく日常に流されている出来事や情報を そのときだけは脳がピックアップするのだそうで それを自分の考え事や悩みとうまく組み合わせることができるとスゴイアイデアになったり 科学的な大発明になるという。近年ではこれも能力のひとつだとして研究されてきたのだという。
たとえば 最初の「恐竜」のアイデアだが 最初それはまるで偶然のように思われていたが 実は僕らは膨大な情報を目にしたり聞いたりする。普段日常的に恐竜のことは流れていたが しかしそのときは気にとめないので そのまま流され まるでなかったようにしていた。自分に関係ない情報は脳が自動的にシャットアウトするそうだ。そうしないとあまりの情報量を処理しようとすると人間が壊れてしまうから。
しかし 漫画のアイデアを練っていると 脳が必要なこととしてそういう情報を収集しはじめる。そのとき それまで見えなかった情報や出来事が見え始める 興味をもちはじめるといってもいいかもしれない。そしてそのとき脳にひっかかったのが 「恐竜の情報」 それは単に恐竜の情報だけではなく 自分の考え事にあてはまるか選択して それを拾い上げていた。ボクはそれを無意識に感じとり そして意識の中に出てきたとき まるで偶然がかさなった予兆のようにしたということになる。
今回のエピソードでも 巨人を登場させるシーンでなにか面白い登場のしかたがないかと考えていたら たまたま観ていたテレビCMで「秋田のなまはげ」をやっていた。そのとき これだと…。以前のボクなら「これは偶然ではなく 直感 またはなにか天の采配かも」…のように思えてしまうが いまのボクなら これはあまたある情報の中で 無意識が選択し それを意識が確定し アイデアが閃いたとしたのだといえる。つまり偶然ではない 直感でもない ましてや天の采配でもない。つまり そういうものに頼らなくてもちゃんとアイデアはうまれるということだ（摩訶不思議な出来事ではなく 論理的に説明できるということ）。
科学者やクリエーター アーティストなどはある意味 この「セレンディピティ」の達人かもしれない。毎日 アイデアを練ったり 考え事をする癖のようなことをしているから。日常的に必要な情報をピックアップし なにかのきっかけで それらがリンクして アイデアを生み出そうとする。それと同時に作品などをつくること 頻繁に創造力を働かせることが「セレンディピティ」の能力を訓練するものにもなっているように思える気がする。
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