今回 僕…いや僕らが進めているプロジェクトのことを書こうと思う。
このKAIKOプロジェクトは2008年から開始したプロジェクト。
KAIKOプロジェクトでは プラン0+として フリーの戦略をおこなっている。今回は シェア。
以前 僕は自分が思っていたことが現実化していると書いたことがある。それはたとえば 自分がかつて「あいどる」といっていたものが現在は「アバター」と呼ばれていたり フリー・スペース（CSS）の概念は 現在オープン・ソースになっている(似ているといっていいかも)。あとは精霊や自然崇拝などのピクトグラフといっていたものが 現在スピリチュアルとエコになっている感じがする。僕が1990年代に考えたことがだいたい現実となっている（または方向にいっている）。
ではいま考えていることも またいずれ現実化するのだろうか… 僕が考えていることは これからは「テクノロジーの進化で人の感覚がかわっていく とぎすまされていくかもしれない」と思う。それは人間の肉体の感度がかわるということ。
実は以前書いたネイティブ・アメリカンのシェアの体験には続きがある。それはあまりにもスピリチャアルなことだが…そのシェアしあうといっても 仕事やたべものを分かち合うでけではなく お互いの想いをわかちあう感覚。するとまるで自分の身体がその円陣にいる人たちと溶けるような感覚になる。まるで 肉体という壁がとりはらわれていく状態になり そして自分がみんなとひとつになっていく（一部） いや もともとみんな自分なのだと感じてきて 最後は感謝がうまれる… 宇宙に 自然に そして自分自身に。
しかし この感覚 ひとつ落とし穴がある。それはあまりにもトリップして 中には 廃人になる人がでる。よくいう地に脚がつかなくなったりするものもいる。そこでネイティブの人たちは 刺青を自分たちの身体に入れることにしたというのだ。それはイニシエーションと呼ばれ 自分たちの肉体を忘れないためにおこなうという。彼らにとって 肉体はアンテナのようなもの 常に感度を保てば いつでも精霊やグレートスピリッツとつながることができる…と。
いまテクノロジーの進化で 多くの人がその恩恵にあやかり 目覚めつつある一方 ネットに依存しすぎたりして 現実逃避したり、負の部分も大きくなりつつある。たぶん その人たちは落とし穴に落ちつつあるのかもしれない。
その反面 テクノロジーとの融合がうまくいっているものもある。それは やはり人の手が加わるということだ（この場合 手とは肉体のこと）。つまり 人の手（肉体）とテクノロジーとうまくマッチングできれば それはネイティブでいう 刺青を入れると同じ効果になるのではと思うのだ。つまり これからテクノロジーで感覚がかわる しかし一部には閉鎖的な人もでる。もう一方は常に感覚がするどくなり 精霊がみえるとはいかないけれども 直感くらいはするどくなる（起動戦士ガンダムに出てくるニュータイプ風）人たちがぞろぞろ出てくる感じなのだ。
僕はそれらの推測と自分の体験を CSSで実験をし そしてKAIKOプロジェクトでは 実体化していこうと考え 行動しているのといえる。「テクノロジーの進化で人の感覚がかわっていく とぎすまされていくかもしれないと思う（または人の手（肉体）とテクノロジーとうまくマッチング）」ということを実証しようとしているということで それが僕のコンセプトの「人々を覚醒させる作品をつくり 提供する」につながっているのです。まあ 結局 うまくいけば いままで観たこともない創作物をつくりるかも…ということですね。
またシェアに関しては僕にはある経験から来るイメージがある。それは以前CSSの活動をしていたとき その仲間たちとクリスマスパーティーをおこなったときだ。パーティーが僕の自宅のアパートでおこなうことはみんなには伝えていたが 誰にもなにをもってきてほしいとは一言も連絡はしなかった。でも みんなそれぞれが自分の贈り物をもってきた。ある者はジュース ある者はお酒 ある者は食べ物 ある者はケーキと みごとにかぶることはなく パーティーに必要なものがそろったのだ。それぞれが自分の贈り物をもって そのイベントに参加すれば それで幸せな場所ができあがる。それは僕が理想とするイベントの存在で まさにCSSが目指していたシェアする場だった。
お金がなくても物々交換で幸せな場所がつくるイベントの試みは アメリカに「バーニング・マン」というイベントがある。一年に一度催される見返りをもとめない贈り物経済を体験するイベントだ。そこにはブラックロック・シティという一時的な街がつくられ お金が無くても人は幸せに生きることができるかという実験的なところからはじまる。物々交換（物がなくても 自分の芸などでもいいそうだ）で 十分生きていけることがわかるし、また 幸せ度も高いというアンケートがとれたという（経済学者がそういう調査をしたという）。そしてイベントは一週間おこなわれ その後その街は無に還り、また翌年の開催までまつというのだ。
ネイティブのシェア 物々交換などが幸せ度を高くするのは 市場規範（経済）ではなく 社会規範が主体となるからであり、そちらの方が 人と人とのつながり コミュニケーションはアップする。そうして こんにち新たな共有の力として 注目しはじめたのが オープンソースの流れというわけだ。
いままでの時代の流れ コンピュータ革命 インターネットの誕生 検索やリンク（つながること）などは すべて集合知（三人寄れば文殊の知恵というが ネットをつかえば幾千幾億の知恵ということになり 集合の意識体となる）をつくるためだったように思える。そしてこれからはオープンソース（いずれ違うネーミングになるかもしれないが）の時代にはいる 公開 シェア 共有して これまでの誤った情報やデータなど 文化 歴史 知識などが 集合知によって すべて修正（改められる）のためなのだ。
僕が いま考えていることも またいずれ現実化するのだろうか… という答えは この集合知が現実化すること（現実世界に影響をあたえる存在になっていく）だと思う。それはコンピュータ以上の計算処理能力の高いコンピュータだ、なんせ無数の人間の脳に直結しているから…ただ 現在はまだ未完成でもある 個人の考えや思想 あやまった思い込みなどのバグがあるからだ しかしそれもこれからは改善されていく(オープンソース化でおきていく) そして最後には 僕らはその集合知の一部となる 人間がコンピュータ化するという意味ではない 人の英知が集まったものとつながり 人々の仕事や暮らしが劇的に変化(知への認識や感覚が変わるかもしれない) それを進化というかもしれないし または新しい時代というかもしれない（ネイティブ・アメリカンのシェアの体験のようなことが英知の世界でおきてくる）。その集合知に参加することができるのはシェアすること…だと思うのだ。
CSSの活動は 第一期のように新しい時代をつくるというのではなく この新しい流れ…オープンソースの流れになる予測から その流れに乗る感覚で活動をしていくのである。その関係として シェアすること それがここの流儀なのである。
ちなみに 僕がこれまで書いた事柄は すべて僕ひとりが考えたことではない。CSSの活動は前期/後期とわかれる 前期はイベントなどを中心に活動 後期はマルチメディアの仕事 そしてミーティングやグリーフィングなどを中心に活動してきました。このとき 僕らは未来の姿などをシェアしてきました。それは記憶を共有することでした（たとえばひとりの記憶や情報はそのひとが考えたのではなく ほかの人からの情報や記憶だったりする。そういうものが CSSではみんなで共有することでつながっていった感があるのだといえる）。それを僕はCSSの活動でシェアしてきたことを まとめ 立案し そして戦略や計画をたてて 現在KAIKOプロジェクトとしておこなっている。いきなり オープンソースやオープン・フリースペースといってもなんだかわからないから 僕の作品をつかってそれを実践していくということだ つまり僕は作品を呼び水（シェアする）にして 真の集合知とつながろうとしているのだ。
だから このプロジェクトは僕ではなく 僕らなのだといえるのです（仲間も常にいると…＜スターウォーズのフォースのように…＞ そしてそういうつながる想い それがシェアなのです）。
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