少女七竈と七人の可愛そうな大人(桜庭 一樹)


「吹け、滅びの風」


存在自体が禁忌のような少女七竈、対のような雪風。雪国の静かな景色と古風な言い回しが別世界に誘ってくれました。系統としては嶽本野ばらさん、かな。耽美でリリカル。


辻斬りのように:七竈の母が七竈を宿すまで
一話 遺憾ながら:七竈と幼なじみの雪風
二話 犬です:七竈の家に元警察犬のビショップがやってくる
三話 朝は戦場:雪風の母、桂多岐
四話 冬は寒く:七竈と雪風、後輩の緒形みすず、七竈をスカウトに来た梅木
五話 機関銃のように黒々と:披露宴会場の雪風
六話 死んでもゆるせない:田中先生の死とその妻の想い
五月雨のような:七竈の母の恋
七話 やたら魑魅魍魎:七竈の旅立ち


出版社/著者からの内容紹介
わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった。
鉄道を愛し、孤高に生きる七竈。淫乱な母は、すぐに新しい恋におちて旅に出る。親友の雪風との静かで完成された世界。だが可愛そうな大人たちの騒ぎはだんだんと七竈を巻き込んで・・・


桜庭 一樹
少女七竈と七人の可愛そうな大人