フランスのカトリックの雑誌 La Croix が今年も路上で亡くなった人を名前をすべて発表していました。各種NPO,警察、病院などの協力で集めた資料によるものですが、それでもこの情報に入っていない人がかなりいるということです。行方不明になって人知れずに死んでしまう場合もあれば、路上で死んでいるのを発見されても身元も名前もわからないという場合もあります。こうした人々の場合はここには数えられていません。
この情報は2002年以来こうして発表されているものですが、年々こうして路上で死んでいる人の数が増えているのは悲しいことであると同時にわたくしたちも、「なぜか?」ということを真剣に考えてみる必要がありますね。
2016年は501人2017年は510人が路上で貧困の中で死亡しています。
こうしてほとんどだれに看取られることもなく死んでゆく人の平均年齢が50歳ということですから、屋根のない路上での生活がいかに厳しいものかがわかります。
先日は、自分たちが家の中でぬくぬくとしていては、路上生活者の真実がわかるはずがないということで、議員さんが3人一晩路上生活者の生活を体験するということで、寝袋にくるまって地下鉄の排気口の上で寝ていました。まあ、彼らの場合には近くに緊急の場合の救援の車と人員を置いての試みですから、とても路上生活者の実際を体験するとは言えないのですが、その気持ちは評価してもいいものがありますね。
あいにく雪が降った日で、あさになり体験生活が終わった時の感想は、三人ともこれは尋常では耐えられない、というものでした。
路上生活者たちは、その「尋常では耐えられない生活」をいつ終わるかもしれない中で続けているのですから、ある意味敬意にすら値することですね。
今年も各地の市役所でこうした貧困の「犠牲者」(そうです、フランスでは、彼らは「犠牲者」なのです。自業自得ではないのです。)の鎮魂のための儀式が行われます。
日本のことわざに「狭いながらも楽しい我が家」というのがありますが、この写真を見ていても、一番大きな社会問題は、「食」ではなくて「家」なのかもしれませんね、
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