予期不安について考えてみる (『対人関係療法でなおす 社交不安障害』で学ぶ①) | あがり症・パニック症・対人恐怖は「あるがまま」で克服できる!

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こんばんは~。


今日は、社会(社交)不安障害にみられる予期不安について書いていきます。


水島広子先生の本、『対人関係療法でなおす 社交不安障害』からも少し引用しようと思っています。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


今までもブログで書いてきましたが、私は社会不安障害の体験者です。


ですから、予期不安の辛さも味わってきました。


※予期不安とは、実際の状況が起こる前から「きっと震えてしまう」などと心配してしまうことです。

社会不安障害では、この心配が強くなる傾向があります。


私の場合は、ピリピリした職場環境の中で、順番に回ってくる朝礼当番(司会をして、自分の体験談を話す。)がとても嫌でした。


震えたり、どもったり、同情されたり(泣)しながらも、やっとの思いで当番をクリアしたその日から、約2週間後にやってくる次の当番のことを心配しているような状態でした。


それは、心配という一言では片付けられないほどのもので、朝から晩までそのことが頭から離れない日もありました。


当番をするくらいなら会社を休んでしまおうと思ったり、実際休んでしまったことも何回もあります。


もちろん、朝礼以外でも、いろいろなことで予期不安を味わってきました。


当時は、やっぱり心の中が重かったです。


今とは全然違いました。


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では、「何で今は大丈夫なのだろう?」と考えると、やっぱり心の中が軽くなっていることが大きいのではないかと思います。


※大丈夫だから、軽くなっているのかもしれませんが、両方向共有りということで。


それに、もしかすると、直接症状と関係なさそうに思えることも、実は関係しているのかもしれません。


いずれにしても、心の中で起こっていることは、症状と何らかの形でつながっていてもおかしくないと思います。


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ここで、今現在の状態で、辛かった当時と違うところを具体的に挙げます。



敵がいない。


憎しみや恨みや妬みといった感情が、ほとんど無い。


ありのままの自分を丸ごと受け入れた。劣等感ポイントを個性(持ち味)と捉え直した。


ありのままの感情を受け入れている。例えば、”嫌なものは嫌でいい”。心の中での葛藤が少ない。


★自分のことが好きだと思える。


★辛かった症状の大部分が消えた。



こんな感じでしょうか。


それでは、どうやってこうなれたかを思い出してみると、



ありのままの自分を受け入れて許し続け、自尊心を育てたこちら 参照/過去のブログ記事)


少しずつ安全領域から飛び出して、自分を慣らしていった(失敗しても自分を褒めた)


★自己開示を心がけた


憎しみや恨みを手放したこちら 参照/過去のブログ記事)


インナーチャイルドを癒すワークを続けた


あらゆるものに対する感謝を心がけた


★他人の幸せを心から祝福することを心がけた


理不尽に攻撃してくる相手(この人も心の病あり)から距離をおいた


心理的に操ろうとしてくる相手をシャットアウトした


どんなにボロボロになったときでも、自分を信じ続けた


潜在意識へのインプットをプラス側になるようにコントロールし続けた


★シフトしたこちら 参照/過去のブログ記事)


呼吸法やイメージング(瞑想)などで、エネルギーの流れを改善した


しっかりとグラウンディングするための、エネルギー・ワークをしている


オーラを広げるエクササイズをしている


自然や人とのふれあいを大事にしている


※心理療法から外れている内容も、もしかしたら参考になるかもと思い、あえて書きました。


※予期不安だけでなく、社会不安障害全体に対して行ったことです。



今、思い浮かんだだけでもこれだけあります。


いかに試行錯誤してきたかが分かりますが、全てに意味があったように思います。(あくまで私にとってですが。)


トータル的にいろいろな方面から働きかけることで、専門家に頼ることなく症状の改善が実現できたのかもしれません。


※専門家に頼れば、もっと早く改善できたとは思いますが。


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症状や悩みは人それぞれなので、それぞれの人に合わせて効果的な方法をカスタマイズしていけるようになりたいと思っています。


もちろん、クライエントの話を聴き、クライエントの中にあるものを引き出しながら行うことが前提です。


まずは、それぞれの領域で、もっと専門的にしっかり学んでいこうと思います。


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さて、ここで水島先生の本より予期不安の対処について書かれているところを引用します。



『予期不安についても、ありのままに受け入れるプロセスが大切です。

そのために役に立つのは、人に話してみるということです。

その際、話す相手を選ぶ必要があります。

「そのくらいのことはふつう、気にしないものだ」と否定するような人だと、かえって不安が強まる結果になってしまうでしょう。

ですから、話しても安全な人に話すということが重要です。

「それは心配だよね。でもきっと大丈夫だと思うよ」というような姿勢で温かく対応してくれる人がよいでしょう。』

(『対人関係療法でなおす 社交不安障害』水島広子先生 著より引用)



”話しても安全な人に話してみる”


これは、とてもいい方法だと思います。


”話しても安全な人”が身近にいれば、の話ですが。


実際のところ、なかなかいない場合も多いと思います。


そんな人達のためにも、カウンセラーとしては当たり前のことですが、”話しても安全な人”であり続けようと思いました。



今日も、ありがとうございます!


皆さまに、嬉しいことがたくさん起こりますように!



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