「自分のしたい話題ばかりをする」はアスペルガー?自己愛性パーソナリティー? | 精神医学をもっとわかりやすくもっと面白く。

「自分のしたい話題ばかりをする」はアスペルガー?自己愛性パーソナリティー?

こんにちは。
ナルシスト活用を提唱する「ナル活」精神科医の西井重超です。

僕の先輩で奈良市学園前で児童精神科医をしている
姜昌勲先生がUstreamに出ておられました。
http://www.kyoclinic.jp/  

発達障害を持つ大人の会の毎月配信している「ギラッといきる」
http://www.ustream.tv/recorded/17040705

僕自身は児童精神科医ではないので発達障害の専門医ではないのですが、
発達障害について理解を深めるのにいい情報源だと思いました。

発達障害の方の独特な「空気の読めなさ」は
自己愛性パーソナリティの「共感が出来なさ」雰囲気とは少し違います。

会話中のことに関して、「自分のしたい話題ばかりをする」と文字で書けば
発達障害なのか自己愛性パーソナリティ(自己愛性人格)なのか見分けがつきません。

ただ、ニュアンス的には自己愛性パーソナリティ
「自分が話題の中心でいたい。」
「自分の意見が絶対的だと思っている。」
「相手を言い負かしたい。」
「相手より上位に立ちたい。」
といった雰囲気が伝わってくることが多いです。
僕はね」「俺はね」と自分のことに関しての話題が目立ちますが、話題からは外れません。
話題から外れるときは自分の自慢話や苦労話に持っていくことがほとんどです。
難しい用語は相手を小バカにするような時に使うこともあります。

それと比較してアスペルガーなど発達障害圏の人
「本人は話題を盛り上げようと必死であるが、とんちんかんなことを言う。」
「話題が変わっているのに次の話題にうつれない。(うつりたくないのではない。)」
「会話していると突然テーマ・話題からはずれたことを言う。」
「話題の幅が狭く、特定の分野での話しかできない。」
という雰囲気が伝わってきます。
「地震って恐いよね、東京が節電だって。」という地震がテーマの話題の時に
「僕、こないだ東京でカツ丼食いましたよ。」とずれたテーマで会話を展開します。
誰も心理学に興味がない友達同士の飲み会の場でも「それはエゴが未熟なんだよ。」
などと専門用語やカタカナ用語を場にそぐわず使ってしまうのも特徴です。
以前に「うつ病の薬」のWEB勉強会で、「非定型うつ病の一般論について」という質問があがりました。
確かに「うつ」つながりなのですが、質問の範疇が「うつ病の薬」というテーマから大きく外れており
こういったテーマから外れた質問をしてしまう傾向も持ち合わせています。

ただ、映像中に姜先生がおっしゃってるように
正常と発達障害の境界はあいまいで白黒つけることは難しいわけです。


だから、以前も書きましたが診断をつけるわけではなく、
良くなる方法に目を向けていくことが大切なのでしょうね。

発達障害の人はこだわりが強くオタクと言われる方向に走ってしまう人も沢山います。
次回、こだわりの強いオタクが嫌われないようにするにはどうしたらいいのか。
コミュニケーションを改善するこだわりの活用法をお送りします。

「ナル活」精神科医の西井重超でした。
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http://twitter.com/nishiishigeki