先月に購入した作品ですが、結構面白かった作品です。

リバースツインズ~僕が女子高に通った理由~ (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

作者のわかつきひかるさんは、ジュブナイルポルノ(エロライトノベル)作家です。ラノベより少し大人向けの小説家で有名です。私も18禁の作品も購入して所有してますけど…。これは純粋なラノベ作品です。

内容紹介としては、ありふれた男子高校生が、ある理由で性転換薬(ガス)を吸ってします。おりしも妹が学校でいじめを受けている事に気付いた直後。妹の代わりに双子の妹"樹里"が通う女子高に潜入することに。。。

感想は一巻で終わらせる為に、かなり無理した感じがありました。
物語は主人公の来栖美樹が双子の妹の樹里が通う私立に女子高校の女教諭から連絡を受ける。
入学して、間もなく登校拒否を続けている樹里の様子を聞こうとするが、逆に登校拒否の理由を問う主人公に「学校では何も無い」と答え、責任を来栖家に転嫁する。まあ、普通一般にありそうで怖い…。
憤慨やる方ない主人公。ふと隣家の駒田小夜子が妹と同じ高校であるのを思い出す。そのタイミングで父親と激しく言い争う声が。
なにがおきたと駒田家に飛び込む主人公。
そこで科学者の父が研究中のガス主人公に誤って噴射する。気がついた主人公美樹は妹の樹里にそっくりとなる。その結果、妹の代わりに学校へ通うことになる。という序盤です。
テンポが良いのですが、科学者の父のマッドサイエンチックが描写と科学者の娘の小夜子の広義のロボット工学技術が異様に感じます。この作家は一般ラノベでは続刊を滅多に書かない。4巻くらいが最長で一作のみ。3巻も同様に一作。これは続刊が出た時の大きな伏線とはなりますが…。話し的には多くの伏線的な内容があるので続刊を非常に期待しています。

中盤からは妹樹里のの不登校の理由を探る為に女子高生としての生活が始まる。男子高校生が女子高生になったギャップの描写がエロいし秀逸。いつも思うにエロい部分は、もう少し過激な描写にしても良い。ジュブナイルポルノ(エロライトのベル)との一線を明確にする意図があるのでしょうけど。この中盤の展開には不登校の事情、イジメの内容が出てきます。スクールカーストの底辺の現実も。まあ、そのことを打破する主人公が中盤の見所です。このあたりがわかつき作品。言い換えあれば女性作者と言う感じ。

終盤は、所々の伏線を集約して妹樹里が活躍して終了となります。この妹の活躍に繋がる伏線はあったのですが、急展開すぎます。この終盤に関しては主人公の母親も大きな役割を担うことになります。一話完結としては無理がある内容ではあるのでしょうけど。
最後に続刊が出てほしい作品です。

リバースツインズ~僕が女子高に通った理由~
この作者の作品として最近購入したものでは仏教学校へようこそ〈HJ文庫、2014年4月刊〉と水精霊師の契約魔法 〈一迅社文庫、2014年4月)も。