2015-12-17 11:01:56

夫婦別姓禁止を合憲と最高裁が判断、女性裁判官の割合がEU諸国と同等だったなら違憲判断が出た?

テーマ:その他(雑感等)
 NHKの報道です。

 夫婦別姓認めない規定 合憲判断も5人が反対意見
 NHKニュース 12月16日 17時15分

 明治時代から続く夫婦別姓を認めない民法の規定について、最高裁判所大法廷は、「夫婦が同じ名字にする制度は社会に定着してきたもので、家族の呼称を1つにするのは合理性がある」などとして、憲法に違反しないという初めての判断を示しました。一方、裁判官15人のうち、女性全員を含む裁判官5人が「憲法に違反する」という反対意見を述べました。(中略)


 一方、裁判官15人のうち女性裁判官3人全員と、男性の裁判官2人の合わせて5人が夫婦別姓を認めないのは憲法に違反するという意見を述べました。


 日弁連は選択的夫婦別姓について、次のように指摘してきました。

 民法第750条は,夫の姓でも妻の姓でもよいとしていますが,実際には,約96.2%の夫婦において女性が改姓しています(平成24年厚生労働省人口動態調査)。これは長年の男性優位の社会的風潮の反映であり,これをこのまま放置することは,両性の本質的平等(憲法第24条第2項)にも反します。さらに,夫婦同姓の強制は,女性差別撤廃条約にも反します。すなわち,婚姻に際して氏の選択に関する夫婦同一の権利(同条約第16条第1項(g))を侵害し,姓を変更せずに維持しようとすれば婚姻できないのですから,合意のみにより婚姻をする同一の権利(同項(b))をも侵害しています。国連の女性権利条約委員会から,日本政府は,2003年,2009年に選択的夫婦別姓に改めるよう勧告を受けています。事実上の不都合として,姓の変更により,別人と思われ,それまでの信用・実績との連続性が失われるという不利益も大きいものがあります。

 諸外国の制度も,姓の選択の自由を認める方向で改正されてきました。法律で夫婦同姓を強制する国は,現在,ほぼ日本のみのようです。かつて日本同様,夫婦同姓が強制されていたトルコ,タイでも,現在,強制されていません。


 夫婦同姓を強制する国など日本以外にいったいどこにあるのか?という話ですが、世界各国の男女平等の度合いを指数化した世界経済フォーラム(WEF)の2015年版「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は調査対象145カ国のうち101位。今回も日本は相変わらずの女性差別大国であることを最高裁も見せつけた形です。


 裁判官15人のうち女性裁判官3人というのもいかにも女性差別大国日本です。すでに「安倍政権は世界最悪の女性差別政府=公的部門の女性雇用の割合が世界最低、しかも総雇用より公的部門雇用の女性割合が低いのは日本だけ、世界で唯一女性差別を先導する政府持つ日本」でも指摘していますが、日本は政府みずからが女性差別を先導している異常な国です(上のグラフ)。きょうの最高裁による女性を差別する判断について、菅義偉官房長官は「政府の判断が認められた」と言いましたから、安倍政権はこれまでもこれからも政府みずから先導して女性差別政策を続けますよと公言しているわけです。


 政府の男女共同参画白書2015年版の各分野の女性が占める割合(上のグラフ)を見ると、裁判官は18.7%です。今回15人のうち3人が女性裁判官ですから20%です。OECDの『ジェンダー白書』によると、2011年時点でEU諸国の最高裁判所の女性裁判官の割合は33%です。この33%を今回にあてはめると15人のうち5人が女性裁判官になります。すると男性裁判官2人が違憲としていますから7人が違憲となり、10対5が、8対7と拮抗することになりますし、この33%はEU諸国の平均ですし、2011年時点と4年も前の数字ですから、おそらく女性割合は上がっているでしょうから、日本はEU諸国より十数%も女性は少なくなるでしょう。そうすると、今現在のEU諸国の女性割合を日本にもあてはめるとすると今回の判断も逆転することになると思います。結局、日本は男性が優位な地位を占め続けているから女性差別大国になってしまっているというわけです。

 公的な部門に女性を増やすことがいかに重要かを痛感させられた今回の最高裁判断でもあったと思います。

(国公一般執行委員 井上伸)
AD
いいね!した人  |  コメント(6)  |  リブログ(0)

コメント

[コメントをする]

6 ■お初です?

素敵な記事だったのでコメント残して行きます!!書き方・内容とても勉強になりましたぁ。私は今東南アジアを旅しながら書いているので、よかったら遊びにきてください(・∀・)

5 ■★初コメ失礼します★

アメブロの新着記事をチェックしているとこのブログを見つけました!とても面白い記事でした♪また、遊びにこさせてもらいます。大したことは書いていませんが、うちにも遊びに来て下さい♬

4 ■はるばる

初めまして1年ほど前にニートになってしまったリサと申します。ブログを読ませていただきました。とても興味のある内容で、ニートの私には憧れるばかりです。最後に1つだけお願いがあります。よければ私のブログも読んでやって下さい。

3 ■論点ずれてます

別姓を認めないことが女性差別ではないでしょ

論点がずれてるんだよね
全労連・全労協・共産党系労組の方々はやたらと女性の権利を述べる
で男性の権利はないがしろ

私は別姓を認めること自体には賛成
結婚も姓も自由であるべきでしょ

2 ■無題

井上さん。おひさぁ。
元気でよかったよ。
どっかの組織に消されてしまったのではないかと心配しておりました。

1 ■無題

そもそも夫婦別姓は(今もそうかもしれませんが)中国の直系主義(嫁は他人、子どもを産まなければ奴隷)という文化由来のもので、筋から行けば夫婦別姓こそが女性を差別する憲法違反のルールです。それが日本では母系が強いので父系の財産の相続権が(相対的に)優遇されており、さらに戦後は長男よりも妻に大きな相続権が認められ、これが女性の地位向上にみえない影響を与えてきました。だから、こういう訴訟で違憲判決など出れば、逆に女性差別を強化する恐れすらあるのです。
憲法を黄門さまのご印籠のようにして我が意を通そうとするかのような安易な訴訟には、もともと賛同しかねるものでした。
同姓であろうと別姓であろうと、またそれ以外であろうと、それはクルマと人がどちらが右を走るかというだけのことですから、憲法は関係ありません。要は交通法なら歩行者が、民法なら国民が、守られているかどうかということでしょう。もっとじっくり根本から、みんなで考えていくべきことです。

コメント投稿

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。