すべての水俣病被害者の救済を!炎天下のもと9日間、環境省前座り込み行動 | すくらむ

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国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオンです。


すくらむ-水俣病患者座り込み  「加害者である国・環境省が勝手に期限を切るというのは許されるのか。全ての被害者は救済されるべきだ」「特措法による地域と出生年での救済対象の線引きはやめてほしい」…水俣病患者会の悲痛な叫びと訴えが霞が関に響きます。これまでの数々の偏見や差別、人権侵害を乗り越えて、やっと患者だと手をあげる人のために、行政は何をするべきなのかが鋭く問われています。


 環境省が発表した「水俣病被害者救済特措法」の申請締め切り(7月末)が迫るなか、水俣病患者と支援者らは7月3日から19日まで9日間、締め切り撤回と被害者全員の救済を訴え、国会前座り込み(議員要請)と環境省前座り込みを行いました。座り込みは、熊本県や新潟県、東京都などから毎回約70人が参加(9日間で600人以上)。国公労連・単組も9日間旗を持って支援行動に参加しましたが、32度を超える猛暑のなか、病身にムチ打って果敢に座り込む水俣病患者会のみなさんの姿に胸を打たれました。


 座り込みの中で、水俣病闘争支援熊本県連絡会議の方から、今年6月に行った「不知火(しらぬい)海沿岸住民健康調査」の結果を報告。受診者1,394人のうち、1,216人(87%)に、水俣病特有の感覚障害が認められたといいます。行政の指定した「汚染地域」や「汚染時期」外の人にも症状が見られ、行政の線引きに根拠がないと指摘。「まだまだ潜在患者はいます。患者会の電話は鳴りやみません。締め切りは時期尚早ではないか」と訴えました。新潟水俣病阿賀野患者会の方も、「被害者が一人でもいる限り、申請の窓口を開けておくべきだ」と批判しました。


 ノーモア・ミナマタ被害者・弁護団全国連絡会議の患者、支援者は7月18日、「水俣病被害者救済特別措置法の申請期限延長を求める請願署名」10万2,094人分を、細野豪志環境相に提出。新潟、熊本、鹿児島などの患者が実情を伝えて同特措法申請締め切り(今月末)撤回を訴えようとしましたが、応対した担当者は「大臣への署名受け取りだけと聞いている」と訴えを聞かずに退室したといいます。 ――水俣病に苦しむ患者と家族の悲惨な訴えを聞くこともしないのですか?!


 太陽が厳しく照りつける猛暑の7月19日は環境省前座り込み最終日。同日昼休み、国公労連が全労連社保庁不当解雇撤回対策会議と共同して実施した人事院前要求行動に、水俣病不知火患者会の大石利生会長が連帯・激励あいさつに駆けつけました。大石さんは杖をつきながら、患者の仲間と弁護士に支えられながら宣伝カーにのぼり、「政府・環境省は被害者の実態と気持ちを理解してほしい。すべての被害者をまもるために、ともに連帯しよう」と訴えました。


 私たち公務労働者は、被害者・国民生活のため、行政民主化運動をもっと強めないといけないと痛感しました。7月末まであと9日しかありません。


 座り込みには多くの支援者が参加していました。9日間ずっと宣伝カーを提供しながら朝から終日座り込んだローカルユニオン・東京の北区労連の仲間。命を削りながら熊本・新潟など全国から上京し病身で必死に座り込む水俣病患者会の仲間たちを励ます松平さん。トランペットの熱く優しいメロディーに勇気と連帯の素晴らしさをいただきました。


 私たちはもっと想像力を豊かにしなければいけないのではないでしょうか?

 ノーモア・ミナマタ! ノーモア・フクシマ!


 (by トライ!ブレッド&ローズ音譜