2012-01-25 13:29:00

日本の年収100億円の富裕層は年収100万円の貧困層より税・社会保険料負担が低い

テーマ:経済・財政・税制の問題


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 上のグラフは「日本のトップ1%の所得シェアの推移」です。残念ながら2005年までの数字しかありませんが、富裕層1%の所得シェアは年々増加しています。日本の富裕層1%の所得が年々増加するということは、99%の国民の所得は年々減少しているということです。それを示すのが下のグラフで、民間労働者の賃金も、国家公務員の給与も日本だけが下がり続けています。


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 そして、富裕層1%の所得が増加するだけでなく、下のグラフにあるように、日本の大企業の内部留保が増加し続けています。


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 日本社会の根本的な問題は、富裕層1%と大企業の富が増え続け、99%の国民の収入が減り続け生活が悪化していることにあります。


 ビル・ゲイツと並んで世界トップの所得を争うアメリカの大富豪の投資家ウォーレン・バフェット氏は、ニューヨークタイムズ紙に「大金持ちを甘やかすな」と題し寄稿。「私や私の友人たちは、億万長者を優遇する議会に長期間甘やかされてきた」、「私の事務所の20人の秘書は、33~43%、平均で36%の連邦税を納めている。私が一番低いんだ」「課税所得に対する税率は17.4%にしかならない」として、富裕層への増税を主張しました。


 ドイツでは資産家50人が連名で、メルケル首相に対して、「財政赤字の打開策は、貧困層に痛手となる歳出削減でなく、富裕層への増税だ」と提言、フランスでは資産家16人が富裕層を対象にした特別貢献税の創設を提唱、イタリアでは自動車会社フェラーリの社長のモンテゼーテロ氏が富裕層への増税を主張しました。


 ところが、日本では所得100億円を超える富裕層の所得税負担率はわずか14.2%です(2007年の国税庁データ)。「大金持ちは甘やかされてきた」と言うバフェット氏の所得税負担率17.4%よりも低いのです。


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 上のグラフは、私が労働総研の労働者状態分析部会でお世話になっている財政問題研究者の垣内亮さんが作成した「申告所得に対する税・社会保険料負担率」で、2007年の国税庁「申告所得税の実態」から作成したものです。


 上のグラフを見ると、所得100億円を超える富裕層の税・社会保険料負担率18.9%というのは、所得100万円の貧困層の20.2%よりも低くなっています。


 また、垣内さんは2010年度分の有価証券報告書から、トヨタ自動車の豊田章男社長(年収3億4,083万円)とトヨタの正規労働者(平均給与727万円)の税・社会保険料負担率を計算しているのですが、その結果は、豊田社長が16.0%で、労働者は30.7%でした。豊田社長の負担率は労働者の半分程度なのです。


 バフェット氏の言葉をかりるなら、「日本の富裕層は世界で最も甘やかされている」ということです。日本においても「財政赤字の打開策は、貧困層に痛手となる歳出削減でなく、富裕層への増税」なのです。


(byノックオン。ツイッターアカウントはanti_poverty)



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コメント

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25 ■うーん

説明不足で意味不明すぎる
これじゃほとんどオカルトの域ですよ
でもこれを信じちゃう人もいるんでしょうね

24 ■中国人のほうがかねもちなんですか?

このサイトに中国人のほうが一般富裕層の年収が日本より高いとかいていました。
http://heikinnenshu.jp/tokushu/fuyuso.html

今後日本が勝ち上がるため年収がたかくなるためにはどうしたらいいのでしょうか

23 ■Re:無題

>タノウエさん
超高額所得者は給与所得ではなくキャピタルゲインが主な所得という想定でモデルを作っているからでしょう。キャピタルゲインタックスは一律10%で、給与所得とは分離課税方式になっているので、給与所得税が累進税制でもこうなる場合があります。
ただし問題は現実に年収100億超なんて人がどれだけいるのか?長者番付が発表されていた最後の頃2005年に、サラリーマンがトップになったと騒がれた投資顧問会社の部長氏は推定年収100億、2位の人は32億でした。このときの1位の人はファンドマネージャーとしての報酬が中心のためか納税額37億で、このグラフよりずっと高い負担率です。
それにしてもこのグラフ、年収100万円以下どころか70万円以下の層にまで所得税や住民税が課税されていて、ちょっっと信頼性に問題があります。

22 ■無題

所得100億円を超える富裕層って日本に何人いるの?
100人くらい?
所得100億超えてれば税・社会保険料負担の率が低くても、実際に払う金額は莫大だろうし
多少負担率が低くても別に気にすることじゃないよ
負担率だけじゃなくて実際にどれくらい払うかの金額も書いて欲しいよね

21 ■率で考えるからおかしなことになる?

社会保障負担金額で考えると


社長 = 5600万
労働者 = 210万

所得100万の層に至っては
20万ですよね


仮に社長も負担率30%となったら
1億超えるわけですが。。。
おかしいでしょ



富裕層への増税は年収じゃなく
資産に対して行えばよいんじゃないかと思うんですが

20 ■対案は出ています

負担能力のある高所得者・富裕層や資産家への増税により、税制による所得の再配分機能を高め(同時に支出の無駄を削減し)、貧困・格差の縮小を目指すための対案なら、つい先日日本共産党が出したばかりです。

http://www.jcp.or.jp/web_policy/2012/02/post-141.html
所得税、相続税の最高税率引き上げ、証券優遇税制の廃止と課税強化、社会保険料の上限見直し、新たな資産課税、為替投機課税などの創設を行えば、8~10兆円の財源を生み出せるとの指摘もあります。
これだけの金額を負担能力のある人から徴収すれば、その分中間層、貧困層の負担を軽減したり、セーフティネットを充実させたり、低所得者を直撃する恐れのある消費税増税を回避することができます。
基本的に消費性向は所得が低いほど高いのです。つまり低所得者ほど収入を貯金ではなく支出する。だから、消費を刺激するためにも格差是正は有効なはずです。

19 ■内部留保ってナンですか?

>日本の大企業の内部留保が増加し続けています

内部留保批判は皆さんしますよね。
意味分かって言ってますか? 

内部留保の定義とそれが増えるとなぜダメなのか、素人でも分かるように説明してもらえますか?

18 ■メトロノーム

この話は所得の種類のよって税率が異なるという話でしかありませんよね。トヨタの社長は創業家で配当収入の割合が多いでしょうから。

分かりやすくシンプルなフラットタックスを導入しろとかそういう話なら賛成しますよ。無意味な脱税・節税が減って、税務署員の仕事も減りますから。

金持ちの税率を上げるのも結構ですが、実際には高所得者の税率を上げるとどれだけ税率が増えるのかシミュレーションをしないと意味がありませんよ。
目的が財政の健全化ならば、結果的に金持ちがちょっと損をして全体は何も変わらずってことなら何にも意味がありませんから。

17 ■計算間違ってますよ

年収100億で所得税の負担率が15%程度ってどういう計算してるんですか?

全額給料だとして、給与所得控除と所得税の税額控除を考えても15%なんてありえないんですが。

配当で貰ってるから税率が低いとかそういう話をしたいんですか?

16 ■対案は?

『「財政赤字の打開策は、貧困層に痛手となる歳出削減でなく、富裕層への増税」なのです。』これはオピニオンですね。であれば、対案を出してください。富裕層への増税で財政赤字が、「打開」できることを数字で示してください。エビデンスを見せてください。

15 ■財源が無いなら円を刷ればいいじゃない

税負担を高額所得者から低所得者に移転したのは業腹ですが全員の負担を減らすというのならまだ納得できるんですよね
デフレ不況の現在はとにかく減税と財政支出増大が必要です
財源は日銀に円を刷らせてカバー
インフレになったら物価の上昇を抑えるために高額所得者にまた増税すればいいと思います

14 ■各国の給与水準の推移は

インフレは考慮されているのでしょうか?
バブルの後デフレだった日本と、インフレ基調で経済が推移した諸外国と単純には比較できないと思います。

でもまあ、デフレ基調とはいえ、民間はかなり下がっていますが。。。公務員は逆にあまり影響を受けなかったと思うのですが。いかがでしょう。

13 ■年収100億円って、凄いですねノ( ̄0 ̄;)

80年代に上野千鶴子さんが、年収(給料・賃金)のフローよりも、

固定資産や貯蓄などのストックを見ないと、
貧乏と金持ちの格差がわからない、と世襲化を指摘しました。


しかし、21世紀の「小泉改革」以降の日本では、
年収そのものも格差が大きくなったのですね。



社民党あまたつ武夫さんが当時、「法人税」だけでなく、

高額所得者の税率引き下げも、問題にしていました。


他方、私と同世代の志葉玲さんは、株式の所得に「トービン税」をかけろと、
どこかで書いていました。


それを環境汚染か貧困の対策に使えば良い…と。



私は金持ちからは、相続税と物品税(絵画とか高級品の購入)を、

取ってほしいと思います。

広瀬隆さんも、「金を貯蓄するだけでは、使う価値が無い」と書いていた気がします。

12 ■廃止

まずは証券優遇税を廃止すべきだ
そこからだ

11 ■佐々木様へ Re:無題

>佐々木様

コメントありがとうございます。
図表の上でクリックすると
少し大きく表示され
さらに「この画像を拡大する」というところが
図表の下にありますので、
それをクリックすると数字も
読めるようになりますので
よろしくお願い致します。

10 ■無題

コメントではなく、お願いです。
グラフ、図等の数字、文字が小さすぎて、私のパソコンでは、読めないのです。拡大して印刷しても、かすんでだめです。興味ある内容でぜひ読みたいのですが、肝心の、図表の数字がわからないので、理解できないのです。ぜひ大きな図表にしてください。お願いします。

9 ■8の投稿の修正

第2パラグラフ

誤:固定されてる
正:固定されてるわけではなく、

8 ■ちょっと調べてみた②

「年収100億円の富裕層は年収100万円の貧困層より負担が低い」の所得税負担率については、2007年「申告所得税標本調査結果(税務統計から見た申告所得税の実態調査結果)」の「第1表 総括表」(http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/shinkokuhyohon2007/01.pdf)から算出できるけど、「第2表 所得種類別表」(http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/shinkokuhyohon2007/02.pdf)から年収100億円超の人の所得の内訳のほとんどは「株式等の譲渡所得等」で、“一時的な所得”かつ“給与所得とは税金の仕組みが異なる所得”であること、即ち、“所得は給与だけからなるものではないではない”ことを理解していないとミスリードに繋がる。それと、住民税や社会保険料については、「税務統計から見た申告所得税の実態調査結果」に記載がなく、資料出所が明らかでない。

一番上の「日本のトップ1%の所得シェアの推移」に戻ると、先に述べた「第2表 所得種類別表」から一時的な所得により高額所得者になっている人が多く、富裕層が増えてるとはいっても固定されてる調査年ごとにかなり入れ替わっていると考えられる。

また、「日本の富裕層1%の所得が年々増加するということは、99%の国民の所得は年々減少しているということです。」との表記は、決められたパイを決められた人数で配分した場合の考え方で完全な誤り。

所得は給与だけからなるものではないし、所得の種類によって税率が異なることを理解する必要がある。
例として、給与と株式譲渡との税率については以下のURLの通りで、富裕層の税率が低い理由がわかると思う。
給与所得者の所得税
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/02_1.htm
株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1463.htm

富裕層の税率を上げて福祉の維持・向上や消費税引上げ反対を主張するのであれば、まだ理解できるが、低所得層の給料引上げの原資にすることを主張するのであれば、税金で給与の直接補助を行うことはあり得ないことを理解すべき。

7 ■ちょっと調べてみた①

記載されているデータのうち、「国家公務員の給与改定率」については、「平成22年度年次報告書」(人事院)の「人事院給与勧告と実施状況の概要」(http://ssl.jinji.go.jp/hakusho/h22/166.html)を基に期末・勤勉手当支給月数の下げ幅や諸手当の見直しを勘案すると、かなり信用できるかな。

「大企業の内部留保と民間平均賃金の推移」について、平均給与は「平成22年分民間給与実態統計調査結果について」(国税庁)(http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2011/minkan/index.htm)を確認したところ合ってる。一方、内部留保は、資料出所である「国民春闘白書」(全労連)において「利益から税金、株主配当など社外流出分を引いた残りのもうけをため込んだもの。国民春闘白書では、利益剰余金、資本剰余金、引当金などを総計しています。」としてるけど、無視できない割合を占める現金以外の資産形態(売掛金、金銭債権、有価証券、土地建物・機械設備といった固定資産等)を「など」で一括りにしているところに“内部留保は企業経営者が独自の判断で使える現金である”とのミスリードを誘発しようとする意図が感じられるし、このブログにおいても同様の意図が感じられる。

6 ■無題

優遇しているからこそより多くの納税を期待できて、
結果として一般人の負担は軽減されている可能性もあるはずです。
少なくとも今回の記事の主張をするには根拠が不足しているのでは。

5 ■証券優遇税制が主な理由と思います

社会保険料だけでなく、所得税・住民税でも、日本の富裕層はとんでもなく優遇されています。その大きなものの一つが、いわゆる「証券優遇税制」ではないでしょうか。
株式等の売買で何億、何十億と「所得」を得ても、本則でさえ所得税+住民税で20%一律、現在「延長中」の「措置」では、それが10%(所得7%+住民3%)。
総合課税の所得(給与所得や事業所得など)には、最低でも所得税5%+住民税10%ががぜいされています。株の売買で儲けている人ほど、税負担率はすくなくなっているのです。

4 ■お役人様の勝手な言い分

じゃ、低所得者の税率を下げればいいんじゃないのか?

そのためには、お役人様の給料を下げればいいんじゃない?

例えば、このようなブログを書いているようなお役人様の。

3 ■おいおい

今度は社会保険や年金だのを 『含めた』 データを持ち出してきましたか。
これらは、納める限度額というのがあって、どうしたってこれらを含めてしまえば、所得の大きい者ほど比率では下がって当たり前のことです。
まぁ限度額があるのはおかしいと妬むかもしれませんがね、医療にしても年金にしても上限があるのですから、これにどこまでも累進性があったら高所得者ほど払っているのがバカらしくなってくる。
私もどちらも限度額を納めていますがね、私程度の所得であっても実際のところは納めずに貯蓄に回したほうが得かもしれない。
私で微妙なセンなのだから、それ以上の人々らは間違いなく得だ。
にも関わらず、それを分かっていても納めているのだから、気前よく納めてもらったほうが全体として助かるはずだろうよ。
しかし平等を叫ぶわりに、こんな平等性を欠いたデータを持ち出すとはね。モラルハザードを引き起こしているのはいったいどちらか?


それと、他国は他国、日本は日本。
社会保障や税制は万国共通じゃない。

2 ■無題

金持ちが少し特をするのはわからないでもないが、社会保障の負担が、全体の収入のパーセンテージで貧困層にとってとてつもない負担ということでしょう。
どうしたらいいんですかね?

1 ■無題

二十歳の大学生です。この文章を読ませて戴いて、率直に驚きました。累進課税制度によって、富裕層も貧困層も同じ税率だと思っておりました。なぜこのような現状になっているのか、お手数ですが解説をお願い致してもよろしいでしょうか。

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