許すな!乱暴な解雇・退職強要 声をあげよう4・14集会に1000人 | すくらむ

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国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ★国公一般は正規でも非正規でも、ひとりでも入れるユニオンです。

「声をあげて尊厳取り戻そう」1000人の思いを社会に響かせよう!


 静かに響きわたるアメージンググレース…。
 松平晃さんによるトランペット演奏で集会が始まり、東日本大震災による被災者への黙祷の後、「許すな!乱暴な解雇・退職強要 声をあげよう4.14集会がみらい座いけぶくろで行われました。
 主催は航空労組連絡会、新聞労連、JMIU、国公労連の4団体の実行委員会。私は、初めての司会という無謀な任務に緊張しながらも、実行委員会のみなさんに励まされ支えられながら、無事に集会を終えました。会場いっぱいの1000人が集まり、とても感動しました。
 当日、仕事や家族の都合で参加できなかった方、そして全国の仲間のために、少し長くなりますが集会の内容をお知らせしますね。(by トライ!ブレッド&ローズ)



すくらむ-新聞労連委員長

 冒頭、開会あいさつしたJMIUの生熊委員長は、「JALは震災後人のやりくりがつかないにもかかわらず、今でも整理解雇の職員を職場に戻していません。震災後こそ日本の社会、日本の働くもののあり方を考えなければならない時期に来ています。震災復興、働くものが大事にされる社会を目指して、大きな一歩となるよう、本日の集会がその役割を果たすように成功にむけて力をあわせましょう」と訴えました。
 続いて、主催者あいさつした新聞労連の東海林委員長は、「業種もナショナルセンターも違う労働組合が集まって集会を企画。乱暴な解雇、乱暴な経営者が横行するなか、さまざまな争議団に呼びかけ4団体だけでなくすべての争議を勝ちたいとの思いで集会を開きました。私たちは絶対に沈黙しない!大きな声をあげて、人間らしく働ける社会と人間らしい尊厳を取り戻しましょう」と熱く呼びかけました。


■解雇の二文字が書かれたたった一枚の紙をみた失望感

 尊厳が踏みにじられた瞬間


 
すくらむ-JAL不当解雇撤回原告団
JAL不当解雇撤回裁判をたたかっている客乗原告団の内田団長は、次のように訴えました。

 パイロット74名と客乗72名が一緒に1月19日に提訴して3ヶ月経ちました。12月9日の解雇通知…解雇の二文字が書かれたたった一枚の紙をみた失望感、尊厳が踏みにじられた瞬間、解雇という言葉が頭をよぎるとき、涙があふれる日々を過ごしました。あまりにも理不尽で不当で異常な解雇。管理職による個人面談「あなたの活躍の場はここにはありません」と後輩管理職から告げられ、耐え難い悔しさと屈辱を味わいました。
 現在、客室乗務員の多くは不安を抱き乗務しています。いつか取り返しのつかない事態を招くのではないかという不安といつ首を切られるか分からない将来への不安。年齢できられる、病気できられ、大晦日に165人解雇の事実が不安を増幅、現場からこれまで以上にものが言えなくなっています。
 現場の仲間は必死に働き、ぎりぎりのところで安全とサービスを支えています。一日も早くこの裁判を解決して職場復帰を果たし、仲間とともに再建のため力をつくすことが原告に課せられた責任です。
 10万件を超えた署名は日本航空に3月29日支援共闘会議のみなさんと一緒に提出しました。
 いま震災募金活動を行っています。一日も早い復興と、私たちの裁判も一日も早く勝利してご支援に報いたいです。国民・働くもの命と安心・安全 ひとり一人が行動することで実現したいです。


■無法な解雇を跳ね返して、現職復帰を目指してがんばる


【JAL不当解雇撤回裁判をたたかっている乗員原告団の山口団長】

 JALの稲盛会長が日本航空に来て言ったことが「社員の幸せのためにがんばる」なのに、現在の解雇の状況が、社員の幸せなのでしょうか?整理解雇4要件を踏みにじるやり方は認められません。日本航空の再建がどうあるべきか、現在の職場は儲け主義利益優先、規制緩和、物言えぬ職場、社員の意識改革が強められています。なにより破綻の原因は何かを検証していません。マスコミは真実の報道をしていません。
 真の問題を訴えて世の中に広めるのが私たちの運動です。裁判の闘争とあわせて、世論への訴えを強めているところです。
 日本航空の解雇の問題は労働者の雇用の問題と日本航空の空の安全運行はどうあるべきか、国民共通の問題と考えています。日本国中で訴えていきますし、ILOにも訴え国際的にも運動を広げていきたいです。無法な解雇を跳ね返して、現職復帰を目指して最後まであきらめずに闘う決意です。


■職場に戻してください!

 安心できる年金業務確立のため、経験と専門性ある職員が必要です


すくらむ-全厚生闘争団

 【全厚生闘争団の中本さん】
 私たちの使用者は国、労働者を守る厚生労働省が2009年末に全国で525名もの生首を飛ばしたのがたたかいのスタートです。
 社会保険庁解体による分限免職は45年ぶりのこと、この間雇用の継承をおこなって首を切らないようにしてきた、社会保険庁が問題を起こしたから見せしめのため首を切って、国民のみなさんに罪を償ったというパフォーマンスを行って新しい日本年金機構をスタートさせました。
 今までの社会保険事務所で行った年金の仕事は看板を年金事務所に書き換えただけです。年金機構は民間から1000人以上の人を雇っておきながら、300人以上の欠員を抱えたままです。ベテラン職員の雇用を継承していれば年金の仕事を滞留させることなく、年金記録問題もスムーズに解決できる自負をもった真面目な職員ばかりが首を切られたのです。
 今年の2月から処分取り消しの人事院の審理が始まっています。京都のように人事院に先駆けて裁判に打って出るところもあります。私たちを元の職場に帰せとのたたかいをますます強めていきます。


【全厚生闘争団の國枝さん】
 2月からスタートした人事院審理で明らかになったのは、全く再就職先の確保がなされていない、他省庁や厚生労働省の欠員補充の努力がなされていない、厚生労働省の転任の基準が不明確、民間への再就職先についても、斡旋をおこなう官民人材センターに求人が来ないのでハローワークへ言って探せという始末です。
 当事者の状況は、「いろんなバッシングを受けた」「首を切られても仕方がない、社保庁の職員は人間じゃない扱いをされてきた」「年金記録問題の解決のため連日残業、土日出勤して真面目に仕事をしてきたが、首を切られた」「在職中に過労とストレスでうつ状態となり健康を害した」「分限免職によって生活していく職を失い、そのことによって妻と離婚になり4歳の娘と離ればなれにならなくなり家族も失った」「勤め先の斡旋もなく一昨年の12月末に放り出された」「えん罪とも言うべき状況の中で分限免職が行われた」など悲痛な声が寄せられています。
 このままでは、一生懸命に仕事をしてきたのに、いとも簡単におまえはいらないとして捨てられたことに納得がいきません。その思いをもってたたかいをしています。当事者の思いを理解していただき、このたたかいに勝って、経験を生かして元の職場に戻りたいその一心でたたかっています。


■職場のなかは恐怖政治 検閲、盗聴、監視カメラ、パワハラが横行


【ブルームバーグの仲間、新聞通信合同ユニオン】

 ブルームバーグ(外資系通信社ー取材の足場がない地方マスコミなどにかわってニュースを取材して配信するところ)に不当解雇された経済記者です 
ブルームバーグが理不尽でひどい首の切り方をしているのか知っていただきたいです。
 職場の中は恐怖政治、日本人職員をさんざんこき使って、平気で捨てる。外資の会社、年俸制、労働組合がないので労働者は何も抵抗できない、会社はやりたい放題、長時間労働、上意下達の会社、下の言うことは聞かない、事前のヒヤリングもない、検閲、電話の盗聴、廊下や便所にも監視カメラ、秘密主義 PIP制度についても社員に知らせない、
 上司のパワハラが横行しており、 嫌気がさしてやめる人が続出で、入れ替わりが激しいです。社員にこれだけ苦労をかけているにもかかわらず我慢して仕事をしている社員を、能力不足という理由で解雇するのです。解雇や退職強要の対象になった人よりも、仕事をしなかった人や、全然仕事ができないひとが会社に残っています。過大なノルマを与える、3ヶ月間やらせてできないと、退職を強要してくるのです。
 リーマンショックのあと、PIP対象の人が増え、私の場合、自宅待機を昨年4月に命じられ、昨年12月に解雇されました。3月に解雇無効の訴えをしています。裁判のご支援をお願いします。


■IBMの退職強要の実態を寸劇でリアルに再現


すくらむ-JMIU・IBM

【JMIU・日本IBM支部のみなさん】

 日本IBMでは成果主義と称して相対評価で15パーセントの社員を毎年退職に追い込んでいます。退職に応じない社員には「業績改善プログラム(PIP)」で追い込みます。
2008年末に行われたリストラは最も激しく1500名以上が退職に追い込まれました。会社はノルマを設定しリストラに全力をあげている「退職面談」の実態が寸劇でリアルに伝わりました。

 

●JMIU・日本IBM支部の大岡さんは、「たった2ヶ月で1500名をやめさせたリストラです。女性社員はこの面談によってメンタルヘルス疾患を患って未だに出勤ができません。男性相談者が泣いています。奥さんが、涙で組合に相談してきます。『このままでは主人が自殺します。組合の力で止めて下さい』…と。いま、二人の原告が退職強要・人権侵害の裁判で闘っています。この退職強要・人権侵害裁判、私はこれは人の命がなくなるのを感じた相談は初めてです。2008年のリストラからIBMは大幅に変わりました。二度と会社にこのようなことを起こさせないように、会社の責任を追及するために裁判で闘っています。これからもみなさんのご支援をお願いします」と訴えました。

 
■コールさとうさんによる熱いミニコンサート!


 ビートルズの歌「ゲットバック」の替え歌で、「人の暮らしを支えていくの仕事なんでしょう、500人もの仲間を放り出す社保庁、八百長」など、許すな!乱暴な解雇・退職強要を歌で訴え、非正規問題をテーマにした「非常勤ブルース」を歌い、参加者の手拍子で会場全体が盛り上がりました。

 今回の4つの争議以外の争議団からも多数参加がありました。すべての争議団が壇上に上がり、JAL不当解雇撤回裁判客乗原告団の斎藤さんから、集会アピールの提案。「わたしたちは沈黙しません。人間らしくはたらくこと、人間らしく生活すること、この当たり前の労働の尊厳を取り戻すために、これからも声を上げ、さらに強めていきます」と訴え、産別・ナショナルセンターの違いをこえて、乱暴な解雇・退職強要に反撃する共同を呼びかけ、会場の大きな拍手でアピールが採択されました。


すくらむ-閉会あいさつ

 閉会あいさつは航空労組連絡会の近村議長が、「何でこんな解雇が起こるのか、使用者が私たちを人として扱っていない、コストと考えているからです。使用者にしてみれば、これまで築き上げてきた法理もルールも全部無き者にしてやろう、そういうたたかいになっているのではないでしょうか。これは、被解雇者だけの問題ではない。今働いている人も、このコストを切らなきゃならないと思われた瞬間に同じ立場になるはずです。この1000名の集まった場をどんどん広げて、震災に乗じて不当な解雇を許さないためにも、安心してみんなが働ける社会をつくるためにも、今日ここから一歩一歩闘っていきましょう」と力強く呼びかけました。最後に国公労連の宮垣委員長による団結ガンバロウで集会を締めくくりました。


 反撃のたたかいがスタートしました!
 採択したアピールは明日4月18日、4団体の代表が、日本航空、日本IBM、厚生労働省、ブルームバーグに渡し、1000人の参加者と全国の仲間の気持ちを伝えていきたいと思います。
 わたしたちは、決して沈黙しない!
 
(by トライ!ブレッド&ローズ音譜