労働組合もブログ&ツイッターを活用すべき(NPO法人OurPlanet-TV代表理事・白石草氏) | すくらむ

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 一昨日、連合通信の情報懇話会「労働組合活動推進のための新メディア活用法――今からでも間に合うツイッター入門」に参加しました。


 講師は、特定非営利活動法人「OurPlanet-TV」 代表理事・白石草さん。白石さんは、一橋大学大学院社会学研究科講師や早稲田大学大学院ジャーナリズムコース講師もされている方で、白石さんのツイッターアカウントは、 hamemen です。


 結構いろんな労働組合から参加があって、ツイッターへの関心の高さは感じました。でも冒頭、参加した労組のネット活用状況が出されたのですが、ブログやツイッターを労組としてやっているのは私だけでしたから、白石さんも少々驚いていました。(確かに労働組合は外に向けた情報発信をしなさすぎですよね)。以下、白石さんが指摘されていたことの備忘録です。(※いつもの私の勝手な要約であることご容赦ください。by文責ノックオン。ツイッターアカウントはanti_poverty)


 「旧メディア」は、新聞・テレビ・ラジオ・チラシなどで、「新メディア」はインターネット。ネットの特性として、①インタラクティブ(双方向)である、②詳細まで告知できる、③関心のある対象別に広報したり、告知できる、④コストがかからない、⑤手間を大幅に削減できる、⑥地域を越え情報が広がる、⑦デジタルデバイドがある、等の点があげられると白石さんは指摘されていました。この「④コストがかからない、⑤手間を大幅に削減できる」という点について、白石さんは「私たちNPOでは、お金と手間がかかるから、できるだけ旧メディアであるチラシなど印刷物は作らないようにしています」と話していましたが、「旧メディア」と「新メディア」の「コストと手間」「費用対効果」の具体的な比較、このあたりがもっと明確になるといいかも知れないなと思いました。それと、白石さんのような広く市民一般に告知しながら取り組んでいるNPOにとっては、「新メディア」はものすごく有効なツールだということが非常によくわかるのですが、企業別がベースになっている多くの労働組合にとっての有効性はどうなんだろうという参加者の疑問があるようで、そのあたりが参加者のニーズと白石さんのお話がかみあっていなかった点だったでしょうか。(私たち国公一般のような未組織労働者を対象に広く告知しながら取り組みを進める労働組合にとっては「新メディア」の有効性はよくわかるので、こうしてブログやツイッターで発信しているわけですが)


 白石さんは、「ネットの世界は現実と同じ」になっていると認識した方がいいと強調されていました。とりわけデジタルネイティブの若い世代にとっては、新聞などの紙媒体よりネットから情報を得たりコミュニケーションをとったりする比重が高くなっているので、労働組合も「旧メディア」より「新メディア」をもっと重視する必要があるということでしょうね。


 それから、白石さんは、「よくネットの世界では、2ちゃんねるの書き込みに見られるような無責任な言説などが多くて危険なのではないかという指摘がありますが、ツイッターやブログなどのソーシャルメディアは2ちゃんねるなどと違って、本名を出さないまでも一定その人のスタンスがきちんとわかるメディアになっているので、無責任な言説を繰り返している人は多くの人に信頼を得ることができません。ツイッターもブログもその人が過去に発信した内容もわかるので、無責任な言説を繰り返している人はあまり相手にされなくなるのです。ツイッターには、無責任な発言を繰り返す人などをブロックする機能もありますので、安心して活用できると思います」と語っていました。ネット右翼の跋扈など必要以上にネットの闇の部分を強調して、だからネットで発信するのは注意する必要がある、だからネットではあまり発信しないとするのは、現実の世界で右翼街宣車ががなりたてるので、労働組合はおとなしくしていようと言ってるのと同じことでしょうね。


 「ほとんど更新されることのないホームページを持っていても誰も見にきませんのであまり意味がありません。それよりも、ブログやツイッターで1週間に1回でもいいから発信した方がいいと思います」と白石さんは言っていましたが、私もそう思うので、すべての労働組合に呼びかけたいですね。


 白石さんは、ツイッターの基本的な使い方についても話されたのですが、それは省略しますが、ツイッターの凄さとして、①プッシュ型のメディアである(ようするにホームページやブログのように読者が見に来る必要のあるプル型のメディアではないところ)、②情報収集ツール、速報メディアとして最速である(ツイッターの140文字を流すのは、ホームページやブログにアップするよりも早くできますからね)、③もうひとつの言論空間である(白石さん曰く「ツイッターは立食パーティーのよう」「口コミが拡散していくダイナミズムがツイッターの面白さ」)、④無名人も有名人も対等である、⑤写真・動画・他のソーシャルメディア、マスメディアとすべて連動できる等の点をあげていたことを紹介しておきます。


 最後に白石さんは、「ホームページ+メールマガジン+メーリングリスト+ブログ+ツイッター――こうした新メディアを有機的に活用していけば、労働組合活動の推進にもかなり効果があると思います」と強調されていましたが、実際にこれからやってみようと思った人が参加者に何人いたか分かりませんが、私自身はこの10月中旬頃から!?全面実践しようと思っている次第です。(あと、白石さんの話の中で、「労働組合のツイッターアカウントは見たことが無くて、公設派遣村のときに anti_poverty などの反貧困からのツイッター活用は見られました」というのがありましたが、それってひょっとして私のツイッターアカウントのことだったのではないでしょうかね。公設派遣村のときはツイッターも通じてすくらむブログは1日2万アクセスを連打してましたから)


(byノックオン。ツイッターアカウントはanti_poverty)