週刊プレイボーイが現代版“蟹工船職場”を特集~時代錯誤のとんでもない労働実態の数々 | すくらむ

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 週刊プレイボーイ(11/17)が巻頭で、「正社員にも容赦なし!時代錯誤の劣悪な労働環境、涙を誘う給与明細…思わず団結したくなる!現代版“蟹工船職場”のヒドイ話」を掲載しています。それも10月5日に明治公園で開催された「全国青年大集会2008」の写真を大々的につかって、首都圏青年ユニオン書記長の河添誠さんのコメントを随所にちりばめるという念の入りようです。


 記事でとりあげられている「現代版“蟹工船職場”」のサマリーを紹介すると--汚れていた配布用チラシを少し捨てただけで、ポスティング会社に「商品を破棄した」と給与支払いを拒否された上に、「損害賠償」を請求されたアルバイト。


 入社1カ月後、新入社員に給料を払わず、「やってられない」と社員がやめると再びハローワークで募集するという、最初からタダ働きさせるつもりで求人活動をしている出版社。


 24時間ぶっ通しで勤務、1時間半の休憩後、再び出勤し、24時間近く勤務、10分の休憩後にまた出勤…4日間で合計85時間の苛酷な労働でも残業代ゼロ。


 休暇は年に10日の新聞休刊日だけ。有給休暇なし、給与ピンハネ、新聞配達中の交通事故に労災非適用、寮で腐臭メシを食わされ、タコ部屋状態でも、もし途中で辞めたら、奨学金を一括返済しなければならないため、辞めたいけど辞められない新聞奨学生の悲惨。


 立ちっぱなしで郵便物の区分け作業を、22時から9時までやる深夜勤。これを週に4回連続やらされる郵政民営化で“効率化”された郵便局の正社員。今年7月には、30代職員が深夜勤の勤務中に自殺。40代職員は連続深夜勤明けに、くも膜下出血で死亡。郵政民営化の人員削減で、郵便配達では、郵便物の法定重量をオーバーした状態で、スピード違反が常態化。集配中にトラックや列車に衝突し、死亡する事故が全国各地で多発。


 1929年に出版された『蟹工船』がなぜ今、青年層にウケているのか?と問われ、河添さんは、「蟹工船は昔だけの話ではない。今もそうだからです」、「若者の労働環境は年々悪化するばかりです。これが人間の職場かと思う事例は後を絶ちません」、「ユニオンには今、労働相談だけではなく、所持金が200円しかないといったホームレスの若者からの生活相談もあります。でも、その救済システムがない。今後は長時間労働をさせず、使い捨てをさせない法整備に取り組みたいと考えています」と語っています。


(byノックオン)