2008-07-18 23:07:47

10年間で30数万人が自殺~イラク戦争より犠牲者多い「自殺大国ニッポン」は長期の内戦状態にある

テーマ:ワーキングプア・貧困問題

 「これはもう長期の“内戦”状態といってもよいのではないか。ただし、眼には見えないだけの…」という書き出しで始まる「不可視の内戦」と題したコラムを、作家の辺見庸さんが月刊『現代』8月号(講談社)に寄せています。


 日本の自殺者が10年連続で3万人を上回り、30数万人もの人々がみずから命を絶っている状況に対して、辺見さんは、「これがどれほどものすごい数字かは、イラク戦争とそれにつづく内戦による市民の犠牲者数とくらべてみればわかる。米英の非政府組織イラク・ボディーカウントの発表によると、イラク民間人の死者数は2003年の開戦以来、ことし6月までの5年間に最多推計で9万2千数百人である。酸鼻をきわめるイラクの戦闘にまきこまれて非情にも殺される人々よりも、平和国家とされる日本でみずから死を選ぶ者たちのほうが圧倒的に多い。これはいったいどういうことなのか」と問いかけます。


 自殺の原因が「健康問題」「病気の悩み(うつ病)」というずいぶん大ざっぱな分類でくくられてしまっていることに対して、辺見さんは、「貧困の原因を個人の努力・工夫不足のせいにする昨今の傾向と同様に、自殺原因の解析でも、国家と社会の病弊を故意に捨象し、個人の心身の病を強引に“真因”としているように思えてならない。希望の見えないこの社会では、戦闘こそないかもしれないが、こころは依然、内戦的緊張にさらされている」と指摘しています。


 データをおさえておくと、日本で2007年の1年間に自殺した人が前年比2.9%増の3万3093人で、統計が残る1978年以降では2003年に次いで過去2番目に多く、60歳以上、30歳代の自殺者数がいずれも過去最多を記録。自殺者が3万人を上回ったのは98年以降10年連続です。


 自殺の原因・動機を特定できた2万3209人では、「健康問題」が1万4684人で最も多く、「経済・生活問題」が7318人、「家庭問題」が3751人、「勤務問題」が2207人と続き、「健康問題」の内訳では、「うつ病」が6060人で最多。「勤務問題」の内訳では、多い順に「仕事疲れ」が672人、「職場の人間関係」が514人で、いずれも30歳代が3割弱を占め最多。


 世界保健機関(WHO)の統計(2004年)では、日本の自殺率(人口10万人当たりの自殺数)は24.0、他の主要国はフランスが18.0、ドイツ13.0、カナダ11.6、アメリカ11.0。日本は、主要国の中で突出した「自殺大国」となっています。


 また、経済学者や医師、NPOなどでつくる「自殺実態解析プロジェクトチーム」によれば、2004~06年の自殺者のうち被雇用者は24,208人で、警察署別に愛知・豊田、山梨・富士吉田、福岡・筑紫野、北海道・苫小牧など重層下請け構造が存在する地域に自殺者が多く、長時間労働、24時間交替制、人員整理などが要因と推測されると分析しています。
(byノックオン)

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