佐野洋子 作、絵
講談社
昨日のひとみちゃんの絵本セラピー®(記事としてはこちら→★★★)
の中で読んでいただいた1冊。
さのようこ先生。
好きで、苦手で、苦手で好きで。
もう、なんだか、複雑な気持ちになる先生なのです。
久しぶりに、さのせんせいの作品に触れたかも……。
そして、やっぱり、いいなあ、って思いました。
1993年発売になってますが、元は1982年。
この頃はまだまだ、
谷川さんとはパートナーっていう感じではなかったのかしら?。
そして、一人息子であるゲンちゃんが扱いにくいお年頃。
シングルマザーとして、
売れっ子絵本作家として、
ほんとに頑張っていらした頃なんじゃないかな、と思うのです。
このライオンみたいに。
たてがみをなびかせるライオンのように、
髪をふりみだし、
エネルギッシュに子どもにごはんを食べさせるために稼ぎ、
働き、食事を作り、
疲れていても、
孤独感にさいなまれる時間があったとしても、
きっと、さの先生の人生の中で、
さの先生自身が、
金色に輝くまぶしい存在だったんじゃないかしら、
なんて思うのです。
中学生の頃、はじめて読書会というものを体験したのは、
さの先生の「わたしの猫たちゆるしてほしい」でした。
絵本を読んで、
思わずヒリヒリした気持ちを持て余して、
涙があふれそうになったのは、
「100万回生きたねこ」でした。
ああ、さの先生。
さの先生は、今頃、ゴロゴロと金色に輝きながら
大好きな本を読んでいらっしゃるか、
空を自由に駆け巡り、
ベルリンやニューヨークの美しいものをながめていらっしゃるかしら?