二宮由紀子 文
高畠邦生 絵
文研出版
大好きな二宮由紀子先生の作品。
この先生の作品は、びょんびょん飛び跳ねる自由なお話なのに、
どこかしっとりした感じがするってとこが好きなんですよねー。
西宮の山手にお住まいと伺いましたが、本当なら
ぜひぜひ、一度、お目にかかりたい!!
さて、このお話もすごいですよ。
なんつっても、入り口が
「ぼくのたんじょうびに
まいごのあかんぼうのきりんをくれた」
ですからね。
プレゼントにきりん??
いや、仮におばあちゃんが、
超お金持ちだったとして、
権力があって、許可が取れるとして、
迷子のあかんぼうのきりんって、
そのまま拾ってきちゃっていいの??
とかいう、そういうね、
細々したおとなの事情みたいなところ、
二宮先生はいつも、かるーくぶっ飛ばしてくる
それでもって、
そのきりんちゃん、どうするのっていう話もまた、
「ええっ」っていう飼い方なんだけどね、
そこがこの絵本のおはなしのおもしろいところ!!
ぼくのやさしさ、かわいらしさが存分にでててね。
思わず、うきょうがぼくの頭をナデナデしてあげたくなっちゃう。
きりんのウィリアムも、
きっと、こんなにかわいくやさしいぼくのことが
大好きだと思うな。
ナンセンス? うん、ナンセンス本になると思います。
あのね、長新太さんとか、東君平さんとかね、
すごい大御所の絵本があるんですけど、
「どーしても意味がわからん」とか、
「なにをおもしろがっていいのかわからない」
「これをおもしろいと思えない自分はおかしいのだろうか?」
なーんていうおとなの方っていらっしゃると思うのです。
心配しなくていいんです。
わからない絵本があってもいいんです。
まずは、おもしろがれる絵本を楽しんじゃいましょー
多分、ナンセンスはちょっと、という方も、
この絵本は大丈夫な気がしますよ
9月おはなし会間もなく締め切り→★★★