1037. 亡国のイージス(05)/ローレライ(05) | 同世代名画館DX

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昭和37年生まれの支配人です。小学校でライダースナックを川に捨て、中学で赤いシリーズに毎週熱中、高校で松田優作に心酔した世代です。50~60代の皆さん、いつかどこかで観た映画とともに、時間の旅をお楽しみください。

史劇やファンタジーなどコスチューム映画が苦手だというのは、前に書いたかな。
もう一つ、苦手なジャンルがあった。“潜水艦映画”これもダメだ。
狭い艦内で、みな同じ軍服で、帽子とか被ってるから、誰が誰だかわかんない。主演スター以外、区別がつかない。無名キャストで固められたら最悪。ストーリーもついて行けない。
要するに、コスチューム映画もそうだけど、顔の見分けがつきにくいのがダメなんだろう。
ということで、今日は潜水艦映画特集!


いずれも原作は福井晴敏。この人、ガンダムのストーリーとかも書いてる人。まずは「ローレライ」。
♪ロ~レラ~イ~、なんて唄いたくなっちゃいそうだけど、潜水艦の名前なんだね。ストーリーもよく覚えてない。
主演は役所広司、妻夫木聡。脇で柳葉敏郎なんかも出てた…はず。そう、私が俳優だったら潜水艦映画だけは絶対出ないね。だって、顔が充分映らなくて損だもの。え、出てたっけ?って感じで。
監督は、平成「ガメラ」シリーズの特技監督として名を馳せた樋口真嗣。やっぱドラマを撮らせたらダメかとガッカリ。それで敬遠した「日本沈没」は意外にも面白く出来てたが。


同じ年に続けて公開されたのが、「亡国のイージス」。こちらは潜水艦というより、戦艦か。
キャストがとにかく魅力的。「ラスト・サムライ」以後、海外に活躍の場を移した真田広之が久々に日本映画に凱旋。
これに中井貴一、佐藤浩市が加わり、同年代ビッグ3が揃った。誰がメインでもいいが、全員持ち前の役柄を見事に果たしてた。特に韓国工作員を演じた中井貴一が儲け役。
さらには、「博士の愛した数式」「半落ち」など、この頃絶好調の寺尾聰が、悪役めいた役柄で。さらに総理役で故・原田芳雄などが脇を固めてる。
これだけの男優を集めた大作映画をまとめたのは、「どついたるねん」「顔」「KT」などの阪本順治監督。これまで手掛けたことのない超大作。
劇場まで観に行ったが、ちょっと期待が大き過ぎた。阪本監督としては「KT」みたいな緊迫感が欲しかったけど。それでも日本映画としては及第点。


その後も、福井晴敏は「真夏のオリオン」の原案も手掛けてるが、やっぱ潜水艦映画は私ダメです~。面白い映画もあるんだけどね。