1011. ターミネーター3(03)/ダイ・アナザー・デイ(03) | 同世代名画館DX

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昭和37年生まれの支配人です。小学校でライダースナックを川に捨て、中学で赤いシリーズに毎週熱中、高校で松田優作に心酔した世代です。50~60代の皆さん、いつかどこかで観た映画とともに、時間の旅をお楽しみください。

シリーズものに関する考察。


まず「ターミネーター」。
オリジナルはジェイムズ・キャメロンの頭の中で生まれたモノ。「1」「2」があまりに完璧だったから、「3」は噂はあったけど不可能と思ってた。
でも、観客は観たい。映画会社も作りたい。キャメロンは「もう完結している」と早々に参加を拒否。シュワちゃんは出演作不振で、意欲を見せた。
12年を経て、まさかの「ターミネーター3」製作開始。監督に抜擢されたのは、「ブレーキダウン」「U-571」の新鋭ジョナサン・モストウ。
「2」での液体マシーンがあまりに衝撃的だったから、次に何が登場するかが一番の関心だった。女型マシーンとは、誰でも思いつきそう。天才キャメロンでなければ、こんなもんか。
賛否ある作品だけど、私は“賛”。モストウ監督は、この困難な仕事を標準以上に仕上げたと思う。
クレーン車を使ったカーバトルは、「2」のトラックチェイスに匹敵するし、女マシーンのクリスタナ・ローケンも激しいアクションを頑張ってる。
一番の非難の的、ラストの展開についても嫌いではない。いいじゃないか、それでも。
2009年「4」が公開されたけど、「1」の冒頭でチャチなミニチュア特撮で描かれてた未来の機械VS人間の戦争を、正面から描くという発想には、思わず膝を叩いた。新・三部作になるとか言ってたけど、まだ「5」が作られてない。なぜだ?


「寅さん」なき後、映画史上最長のシリーズ「007」。
その第20作、5代目ジェームズ・ボンド、ピアース・ブロスナンとしては4作目が「ダイ・アナザー・デイ」。
マドンナが主題歌を歌い、カメオ出演までして、ボンドガールにはオスカー獲りたてのハル・ベリーを迎えるとは、シリーズ中でも力の入りようが違う。
アクションもド派手。ブロスナンになってから、「007」も面白くなった。毎回監督も交代して、今回はリー・タマホリ。名前がちょっと恐い。
結構ハマってるブロスナンをもっと見たかったが、これを最後に降板。次のダニエル・グレイグになってからは、さらに面白さに磨きがかかった。ジョン・グレン監督の10年にわたる暗黒時代は遠い昔。


シリーズものも、長いことやってれば当り外れはある。でも、DVDは全部揃えなきゃいけないんで、困るんだけどね。