858. バーティカル・リミット(00)/チャーリーズ・エンジェル(00) | 同世代名画館DX

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昭和37年生まれの支配人です。小学校でライダースナックを川に捨て、中学で赤いシリーズに毎週熱中、高校で松田優作に心酔した世代です。50~60代の皆さん、いつかどこかで観た映画とともに、時間の旅をお楽しみください。

ビデオ・レンタルが安くなり、出来るだけ劇場で観る本数は絞るようになった2000年頃。結局劇場まで行かなかった映画の2本立。


「バーティカル・リミット」は、2000年末の正月映画。K2の氷壁を舞台に繰り広げられる山岳アクションだ。
監督は「007/ゴールデン・アイ」「マスク・オブ・ゾロ」のマーティン・キャンベル。主演は「バットマン&ロビン」のロビンことクリス・オドネル。
監督もスターも知名度なし。本国での大ヒットという訳でもない。10年に1度の傑作という評判も聞かない。なのに、日本の配給会社は「正月本命!」ののろしを上げ、大宣伝に出た。
何がソニー・ピクチャーズを強気にさせたのか分からない。あえて言えば、同系の「クリフハンガー」が予告編の映像だけで大ヒットした実績か。でも、あれはスタローン主演、「ダイ・ハード2」の監督作という期待値があった。
ちなみに、この年の正月作品は「ダイナソー」「ホワット・ライズ・ビニース」「シックス・デイズ」「13デイズ」「グリンチ」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」・・・。
これだけ劇場行かなかった。結果は私の負け。宣伝が実って、「ダイナソー」に続く2位の興行となった。ちょっと後悔したけど、ビデオで観たら、やっぱり「まあまあ」でしかなかった。スクリーンで観れば、もう少し迫力に酔えたかも。


「チャーリーズ・エンジェル」は、もちろん70年代人気TVシリーズの映画化。
「ミッション・インポッシブル」の大ヒットにあやかれ、と「E.T.」少女ことドリュー・バルモアがプロデューサーに乗り出して企画。
自らも出演するが、ビジュアル的にメインは無理と自覚したのか、キャメロン・ディアスを呼び出した。合コンには、飛び切り可愛い子が一人は必要でしょ。コスプレしたり、ダンスしたり、キャピキャピした魅力は全開。
でも、いいのは彼女だけ。あと、ルーシー・リューだもん。アクション出来るのは分かるけど、「ヤッチマイナ!」の人だもんなあ。チャン・ツィーだったら許したけど。
だって、昔のTVはシェリル・ラッド、ジャクリーン・スミス、タニア・ロバーツとかが出てたんだよ。美女度が格段に違うじゃん。これじゃ全く魅力が感じられないよ。
監督はマックG。何だよそれ、ふざけとんか!大阪風に言えば「マクドG」か?“G”って何だよ?「ターミネーター4」は、意外と面白かったけどさ。これからシリーズ化すんのかな。
この映画、正月直前の日劇系で上映された。つまり超大作とも言えるし、見捨てられた消化試合とも取れた。実際ヒットしたとは聞かなかったけど、なぜか続編「チャーリーズ・エンジェル・フルスロットル」が作られた。今度は行こうかとも思ったが、結局やめた。ビデオで充分。
ていうか、やっぱシェリル・ラッドでなきゃダメよ、「チャーリーズ・エンジェル」は。