『双調 平家物語』 16巻
『双調 平家物語』(橋本治) 16巻
―あらすじ―
木曽義仲の軍勢により西国への撤退を余儀なくされた平氏。さらには源義経の猛攻にあい、ついには壇ノ浦にて最期を迎える。
全16巻という長きに渡る物語に終焉が訪れました。中国の佞臣・逆臣の話から始まり、蘇我氏、藤原氏を経て平氏の滅亡まで、実に濃厚な16巻でした。ただ、清盛が死んでからの展開は駆け足でやや面白みにかける印象でしたが。そして平氏を追い詰めるも、やがて追われる身となる木曽義仲と源義経。諸行無常。
本作については、私自身が途中で読むのを止めてしまったこともあり、読み終わるまでに約8年もの歳月がかかってしまいました。浅学のため、知らない人物や出来事も多く、読むのが非常に大変でした。が、「『双調 平家物語』を中途半端なままにしているなあ」と、長年自分自身の中でくすぶっていたものがやっと解消されました。また、序盤で蘇我氏について書かれていたことから、私自身が蘇我氏について興味を持つことになり、世界が広まっていきました。ありがとう、『双調 平家物語』。
双調平家物語〈16〉落日の巻(承前)潅頂の巻 (中公文庫)
3,580円
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