『孫策』 | 赤と黒

『孫策』

 『孫策』(加藤厚志)


―あらすじ―

 父・孫堅の死により、江東の地を受け継いだ若き俊英・孫策。袁術の元に身を寄せるが、鳳の志が中元へと羽ばたこうとしていた。三国志の英雄の一人、孫策の姿を描く。



 孫策は三国志の中でも爽やかな人物としてイメージされることが多いのですが、この本でもかなり爽やかに書かれていました。改めて孫策を見直してみると、とても格好良いことに気付かされます。父である孫堅の死を乗り越え、わずか数年で曹操をも恐れさせるまでに成長した孫策の姿は、非常に魅力的です。


 それだけに、ここから天下に羽ばたいていくといった矢先に死んでしまうところがとても悲しいのですが、むしろここで死んでしまうからこそ、現代まで孫策の恰好良さが失われないままになっているのだと思います。小覇王の名に相応しい人物でした。


孫策(そんさく) 呉の基礎を築いた江東の若き英雄 (PHP文庫)/PHP研究所

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