国家総合職・直前期の択一対策 | 彼の西山に登り

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公務員試験講師があれこれ綴るブログ。

昨日はCSS千葉大前校で新コース生の親睦会が実施されました。
日曜日ということもあり、現時点での受講生の約半数の参加に止まりましたが、それでも例年の会場に一杯の学生で賑やかでした。

今回、特に感じたのは、例年になく受講生の出身大学が多様になったということです。場所柄どうしても千葉大学の学生が多数派であることは例年同様なのですが、今年は他大学の学生や社会人という方の割合も目立って増え、構成が多様化したように思います。R教大の子とか、明らかに「池袋校の方が近いんじゃ?」という方もいましたね。タイミング的に微妙だったのは申し訳ありませんでしたが。

今回も、現職公務員の先輩が大勢駆けつけてくれました。I君、Iさん、J君、N君、S君、Sさん、S大先輩、お忙しい中、休日なのにわざわざ後輩のためにありがとうございました。話も弾んでいたようなので、大いに受講生の参考になったと思います。


さて、

国家総合職の1次試験まで1週間を切り、いよいよ今度の日曜日です。
受験する方、特に第一志望として臨む方は、片々たる知識の積み増し量を焦るより、試験日当日に気力・体力のピークを持ってこられるように、コンディション調整の方を優先するようにしましょう。当日は公務員試験の中でも有数の重労働の上、専門試験が先ですからね。基礎能力試験(特に数的処理)が後に回る経験というのは、今後ほぼないと思います。

ある程度準備が仕上がってきている方は、今後は「軽く流す」感じで、時間を計って過去問を解き、本番の感覚をつかむのがいいと思います。

一方、ある部分について穴を埋めたい、という方は、あまり根を詰めることはタイミング上勧められませんが、上記の温度合わせのほかにどうしても強化したい分野がある場合は、それが知識系科目である場合は、過去問ばかり解くよりもむしろテキスト類を読んだ方が効率がいいのではないかと思います。

なぜなら、本来、知識系科目の勉強は、

知識(テキスト等) ⇔ 実践(過去問)

の往復を繰り返すことで強化されていくものですが、大抵このタイミングで空いている穴というのは、過去問至上信仰が災いして、

実践(過去問) ⇒ 実践(過去問) ⇒ 実践(過去問)……

という勉強方法だったことから生じている可能性が高いからです。

容易に推測されるように、同じ過去問集を用いてこの方法をとると、何回繰り返しても、その過去問集に載っていない知識は補充されません。その過去問集に載っている知識の記憶が強化されるだけです(逆にこれが目的なら只管過去問でも構いません)。
このタイミングで、残された時間で、この穴を「埋まった」という自覚が感じられるほど埋める方法として、過去問のみで帰納するのは非効率です。

具体的な分野としては、国家総合職の難易度も加味すると、憲法なら統治機構、民法なら担保物権や債権各論、行政法なら行政事件訴訟法が要強化候補の方が多いと思います。


ただし、急いで2つ付け加えますが、

➀マイナー科目・分野や、苦手で敬遠してきた科目・分野などで、過去問に頻出する基本・重要知識の記憶定着が主要な課題、という場合は、記憶定着を図る方法の一つとして、過去問を繰り返し解く意味はあると思います。

②数的処理、文章理解など、知識系の科目でない場合は、逆にさまざまな過去問に触れて解答の糸口を見つける感覚を多様化することが対策の本道と思われるので、どしどし過去問を解くべきでしょう。上記はあくまで知識系科目の話です。