大原富枝氏 | 軽井沢高原文庫

大原富枝氏

毎日、様々な郵便物が全国各地から当館に届きます。昨日も、大原富枝研究会から「山査子」第13号が、旧制高等学校記念館から「記念館だより」第64号が、吉備路文学館とさいたま文学館からそれぞれ生誕130年若山牧水展、宮沢章二展のポスター・チラシなどが届きました。ところで、その中の一つ、「山査子」を読んでいて、「大原富枝文学館所蔵品(十三)『二つの遺品』」という頁に目がとまりました。大原富枝氏が夏を過ごされていた軽井沢の千ヶ滝山荘にあった「表札」と「郵便ポスト」が写真入りで詳しく紹介されています。高知県本山(もとやま)町にある大原富枝文学館の初代館長、山下伸男氏が文章を書かれていて、山下さんは末尾をこう結ばれています。「先生が約三十五年間、夏場をすごされた山荘も平成二十一年にすべて取り壊され、昔のままの自然にもどった。/そのうち軽井沢の千ヶ滝山荘とともに大原富枝の名も軽井沢から忘れ去られるのでは…。」大原さんは軽井沢の地元の方とも親しく交友を深めておられました。その何人かを私はよく存じ上げています。また、当館では、軽井沢ゆかりの文学者を紹介するコレクション展などの際、必ず大原さんの原稿や著作を紹介させていただいています。