ANN PEEBLES 「I Can't Stand The Rain」 | KOFNのある日どこかでJazz

ANN PEEBLES 「I Can't Stand The Rain」

アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン/アン・ピーブルズ

 

女性の横顔の写真をジャケットにしたアルバムは多いですね。特に、ソウル、ジャズに多いような気がします。このアルバムはそんな中でも美しさも内容の良さも文句なしだと思います。


これはCDのジャケットですが、レコードのジャケットはもっと映りが良かったんじゃないかなあ。


70年代のサザン・ソウルを代表する女性シンガー、アン・ピーブルズの74年発表のハイ・レーベルの通算4作目です。彼女には3作目の「Straight From The Heart」という大傑作がありますが、これはそれに次ぐ傑作アルバムでしょう。プロデュースはもちろんウィリー・ミッチェルです。


冒頭の「I Can't Stand The Rain」は彼女の代表曲といってもよい曲だと思いますが、ハイ・サウンドとしては少し異色の効果音を加えた奇妙なアレンジで始まります。でも彼女の淡々とした粘っこい歌い方、徐々にハイ・リズムのもたった演奏が被ってくるあたりの感じはとても良いです。名曲のオリジナルに恥じない名演ですね。


2曲目の「Do I Need You」もハイらしいもたった重いリズムで良し。3、4曲目と軽めの曲が続きますが、アンの歌は深い。5曲目の「Run Run Run」は泥臭いミディアムでいやあかっこいい。LPだとB面になる6曲目以降は、サザン・ソウルにしては洗練された軽めのサウンドが続きますが、最後10曲目のバラード「One Way Street」が深く落ち着いたサザン・ソウル・バラード・マナーで痺れます。


アン・ピーブルズ、やっぱり良いですね。ディープでエレガントです。

あのジョン・レノンも生前にこのアルバムを「ソウル・レコードの最高傑作!」と言ってたとか。


1 I Can't Stand the Rain (2:31)
2 Do I Need You (2:33)
3 Until You Came into My Life (3:13)
4 (You Keep Me) Hanging On (2:44)
5 Run Run Run (2:38)
6 If We Can't Trust Each Other (2:55)
7 Love Vibration (2:50)
8 You Got to Feed the Fire (2:22)
9 I'm Gonna Tear Your Playhouse Down (2:45)
10 One Way Street (2:50)


有名な「I Can't Stand The Rain」は色んな人がカヴァーしてますが、僕が一番好きなのは、ティーズが88年に「Remenber」というアルバムでカヴァーしてたバージョンです。キッパー・ジョーンズのリード・ヴォーカルが激DEEPで、ゴー・ゴーみたいなリズムのすげえかっこいいファンク・チューンでした。六本木のウィナーズ(まだある?)で買ったアルバムです。
ついでに紹介。これはCDはないみたいですね。