2010年
村上先生から「学習障害」について教えていただき、みなさんと共に、学びを深め、「認知の仕方にそれぞれの個性があるのだ」ということを知りました。
例えば、文を音読しても意味がわからない生徒は、わかるまで何度も読めばよい、というのでは、どうにもならにこどももいる、という事。
わたしたちは、「学習障害」とは何か、正確に理解し、ひとりひとりの生徒たちの「認知の個性」に合わせた指導とはどんな指導なのか、今後も探究していきます。
その知識、実践の力は、どんなこどもの可能性も引き出す力になると思うからです。


2011年
大津先生に、「児童英語には危険な要素がある」というご警告をいただきました。
大津先生が「児童英語NO」と言われる理由は、多少大雑把にまとめると3つです。
(1) 幼児や児童の音に対して敏感が時期に、正しくない英語の音を聞かせることは害である。
(2) 「ことばの気づき」のない英語教育は虚しいものである。
(3) 「英語優越主義」「英語狂想曲」を助長させる児童英語は害である。
わたしたちは、大津先生の言われることはもっともだと考えます。そうならないために何を学び、何を実践するのかを明らかにし、「児童英語のあるべき姿」を探求していきます。




2012年
これまで頂いた学びを、より具体的・実践的・立体的にしていくことが目標です。
そのためには、まず、「これまでこうしてきたから。」「みんながやっているから。」「先輩はこうだと言ったから。」「これが伝統的なやり方だから。」という思いを一度白紙に戻す必要があります。
2012年は「破」の年にしたいと思います。
今までの常識を破る。児童英語とはこういうものだ、という観念を破る。自己限定を破る。
「破」の精神で、新しいものを創って行くのです。

2013年は探求の「探」の時。
そして、2014年は「集」へ。


2012年 OBKのテーマ
今年の勉強会の柱は、1、文法指導 2、音声指導 3、英語優越主義についての考察


第1の柱として、「英文法の指導方法」について探究を深めます。

「幼児や児童に文法を教えることは不要で、たくさんの英語を聞かせたり読ませたりすれば、こどもたちは自然に英語を身につけることができる」というようなことを聞くことがありますが、本当にそうでしょうか。また、それは、すべてのこどもたちに言えることでしょうか。わたしたちは、様々な認知方法があることを理解し、すべてのこどもたちに対して有効な指導法を採用する必要があります。
そして、その指導の中で、大津先生のおっしゃる「ことばの気づき」を引き出すには具体的にどういうレッスンをすればいいのか、もっと議論していくべきです。

まずは、日本における英文法指導法の歴史を学び、いま、児童英語に必要な方法とはどんなものなのかを学んでいくことから始めたいと思います。
そして、日本のこどもたちにとって有益な英語指導法を探求していきましょう。


第二の柱は「音声指導」です。

幼児、児童を対象とする指導者にとって「音声教育」は最も重要なことであると考えます。日本の英語教育の歴史をみても「日本人に対する英語の音声教育」という視点がまだまだ不足しているように感じます。日本語と英語の音声の違いはとても大きく、日本人に適した指導法というものが必要であるのに、まだ確立されていない、と思うのです。
聴覚感覚が鋭いこどもは、正しい音を聞いているだけで、そのリズム、音素、発生の仕方を掴み取ることができますが、そうでないこどももたくさんいる、というのが、現場の感覚ではないでしょうか。
「日本人に適した音声教育」「様々な認知に合わせた音声指導」というものを作り上げることができたら素晴らしいと思いませんか?
OBKでは、それを目標に、みなさんと共に勉強を開始したいと思います。まずは音声学の基礎から学んでいこうと思います。


第三の柱、「英語優越主義についての考察」

これは社会全体の問題です。
英語を教える者として、また、幼いこどもたちを預かる者として、よく考えておくべき問題だと思います。日本人として英語を何とみるか。英語圏文化を何とみるか。また、世界を何と捉えるか。
そしてその認識を学ぶ動機に繋げていくには?
引き続き、ディスカッションを続けていきます。


…………

以上の内容を復習し学びを深めていく勉強会を2回開催致します。
2月13日(月)10:00-12:00 弁天町市民学習センター
2月27日(月)10:00-12:00 弁天町市民学習センター

……….


第5回 OBKの会は 4月8日(日)に決定致しました。

テーマは「日本における英語教授法の歴史と、児童英語の課題(仮)」です。
大阪教育大学の吉田晴世先生にご教示頂きます。
事前勉強会を3月に2回予定しております。詳細は追ってこのサイトにてお知らせ致します。

OBKのHP