「できる」こと | 多文化子ども・若者日本語教室

多文化子ども・若者日本語教室

東京都福生市にある「多文化子ども・若者日本語教室」のブログです。(NPO法人青少年自立援助センター運営)
教室では、外国にルーツを持つ子どもと若者のための日本語学習・教科学習、高校進学サポートなどを実施しています。

11月も中旬になり、すっかり冬の気配を感じるようになりましたね星

福生日本語教室のみんなも、冬服にセーターやコートなど、温かい恰好をして通学してきています。

教室内は、相変わらず、子どもたちの元気で大きな声でにぎやかです。


さて、今日は教室内でのちょっと微笑ましい一コマを紹介しますニコニコ


福生日本語教室には、様々なルーツの子がいて

中国、フィリピン、ネパールなどなど。

国が違えば、母語も違いますし、得意な勉強も異なります。

中国圏の子どもたちは、漢字が得意な子が多いので、漢字の学習になると、集中して頑張ります。

そして、フィリピンやネパールの子どもたちは、英語に慣れている子が多いです。

テストの点数に直結するかどうかは、日本語の問題や教科の問題もあるので、また別の話ですが・・・。


今、午前中の日本語クラスには、中国、フィリピンの子が一緒に勉強しています。

中国ルーツの中学2年生のR君は、みんなが知らない日本語をジェスチャーを使って

他の子に教えてあげるなど、クラスのムードメーカーです。

そのR君は、中国にいたことから英語が苦手で

今日は授業前に一緒に英語の文字ABCから勉強していました。

そこに、フィリピンルーツの子どもたちがやってきて興味深々。

すると、フィリピンルーツのT君がR君に英語のABCを順番に教えはじめました。

R君も最初ははずがしがっていましたが、途中から「何?教えて?」など自分から質問していました!


普段は、フィリピンルーツの子どもたちが、中国ルーツの子に漢字を教えてもらったりしていますが、

今日は、中国ルーツのR君が教えてもらっていました。


漢字が出来る人は漢字を教える

英語が出来る人は英語を教える


お互いの長所を使って、お互いを助けあうことができる姿を見て

とても微笑ましくなった一コマでしたにひひ


日本で暮らす外国の子どもたちとっては

日本語が「できない」

勉強が「できない」などみられて

残念ながら「できない」ことが多いように思われてしまいます。


でも、母語ならできること

人として出来ること

得意な教科はできること

本当は「できる」ことも多いのです


お互いの「できる」ことを活かして

教え合う子どもたちの姿を見て

「助け合うことができる」人に成長しているこをうれしく思った一日でした。



(^O^)