福生子ども日本語教室には、さまざまなルーツ、年齢、言語、家庭環境の子どもたちが集っています。
昨日のブログにもあったように、あたらしい子どもがどんどん入ってくる環境ですが、みな自然に馴染んでゆきます。
たとえば、春から通い始めた、フィリピンがルーツのある女の子は、小学校の学習に未学習分野があるためほかの子どもたちと同じ学習ができないときもあり、さらに口数がとても少ない子です。
こちらの言うことは理解しており、話しかけるとちょっと笑ったり首を振ったりはしますが、発話が少ないので、来たばかりの頃はみなと打ちとけられるかな?と少し心配でした。
ですが、こちらが思った以上に、本人よりもまわりの子どもたちがとても自然に彼女を受け入れていました。
むしろ、あまりしゃべらないけれど笑顔がかわいかったり、みんなのことをにこにこと眺めていたりで、ほかの女の子からも積極的にお弁当を一緒に食べよう!と誘われたりして、人気のようです。
日本の学校にいると、ルーツにかかわらず、どこかしら「みんなと違う」ことによって周囲から浮いてしまい、本人が窮屈な思いをすることがあります。こちらの子どもたちは、最初からいろいろと違って当たり前なので、受け入れる力が自然とそなわっています。
そういう力は、多様性が高まる社会で今後生きていく上でとても大切なことであり、逆にいうと日本の子どもたちには苦手なところかもしれません。この、「さまざまな人たちが当たり前に一緒にいる」環境をもっと伝えて、このあり方をみなに体感してほしいと思います。