確率と平均と収束と | 旋風のスロリーマン

確率と平均と収束と

スロットにおいて確率が収束するという表現は良く使うと思う。しかし、確率が収束するということはどういうことなんだろうか。

サイコロの1の目が出る確率は1/6。もしこれを言葉で表現するなら、


「6回に1回は出る確率だろ」


自分でも良く使う言葉だが、この言葉のまんま使うと大変な間違いになる。日本語の表現だから仕方ないのだが、くじ引きじゃ無い以上6回のなかに必ず1回当たりがあるわけじゃない。


確率はどんなときでも1回1回が独立していることは前にも言ったとおりだが、

じゃあ確率が収束するというのはどういうことなんだろうか。


ためしにシミュレーションしたデータを載せてみる。


サイコロの1の目が出る回数を記録する。60回を1セットとして100セット行う。

60回振ったごとに1の目が出た回数を記録していき、例えば、60回振って1が10回でたら、10回の項目に記しをつけて、また60回振る。次に1が15回でたら、15回の項目に記しをつけて・・を繰り返す。


すると、こういうデータになった。





60回サイコロを振る以上、理論的には1の出目が0回のときもあれば、60回出る可能性もないわけじゃないが、

今回のシミュレーションでは3~18回の間に収まった。60回振るわけだから、1の目が出る確率は、理論上10回が一番多くなるはずである。しかし、今回のデータでは左側のフラフで12回のところが一番多い。次に、11、12回が同率。これを縦線グラフにすると、




こんな感じ。いつも見せている、山型っぽい感じのグラフに見えると思う。これをいつもの棒線グラフにすると、





ちょっといびつだけど、まあ、山っぽい感じのグラフにはなっている。でも、肝心のサイコロの1の目がでる確率である1/6、このグラフでいうと10回のところが一番多いわけじゃない。12回のところが一番多いし、7回のところも多い。結構ばらついてる。


60回を100セットするのだから、結局サイコロは6000回ふったことになるのだが、すべてトータルして1の目が出た回数は、1008回。確率でいえば1/5.95。見た目はバラバラなのに、結果としてはまさに理論値に近くなった。

じゃあ、これが確率の収束というのだろうか。たしかに収束している。でも、データをみると、1/6で起こったものは少ない。それよりも多かったり、少なかったりしたものが混ざった結果である。


つまり、確率というものは、バラツキの平均をとったものに過ぎない。そして収束するということは、その平均値に近づいたということ。


なぜ今回わざわざ、60回を100セットなんて回りくどいことをしたのか。もし、6000回振りました。1の目が1008回でました。1/5.95でした。と書くと、まるで確率通りに出ました。という以外に表現のしようがない。


でも、あえて分けて考えることによって、多く出る時もあれば、少ない時もある。今回はいびつな形だったけど、山型のグラフになり、一見バラバラに見える結果でも平均したら、ほぼ理論値になる。これが収束するということ。


収束するといっても、きっちり1/6になるわけじゃないというのは前にもいったか。もし600万回振って、1/6になろうとするためには、100万回ぴったり1の目がでないといけない。100万回と1回じゃ、1/5.9999999・・となる。


6回中1回でると考えた1/6と、バラツキの平均の結果1/6に近づくという考え方、どっちみち1/6なのだから、大した差というわけでもない。しかし、バラツキの概念が頭になければ、小役を引きすぎた、引かなすぎたといったとき、出た数字をそのまんま設定判別にかけて判断してしまう。方法としては間違いというわけでもないが、バラツキが頭にあれば、良いほうに隔たったかも、悪いほうに隔たったかも、考える選択肢の幅があるほうが、他の要素との兼ね合いでより良い判断ができるきがする。


ん~、なんというか難しい。一瞬すろ天の話題の一つにしようかとも思ったが、頭ではわかっていても、表現がこうもまとまらないと、出せたものじゃない。表現が間違っているところもあるだろうし。


しかし、ひとつ不思議だとは思うところがある。

サイコロの各出目が1/6だと、100%言えるのに、実際振ると、ほぼ100%で1/6きっちりにはならない。限りなく1/6に近づくだけ。このズレはなんだろうか。


ちなみに、6000回サイコロを振って、といっても実際振ったわけじゃありません。エクセルに1/6の確率で60回分行ったという乱数計算をさせて、数字を拾っていってまとめただけ。まあ100セット分のデータ編集は手動だけど・・・。




すろ天


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