こんにちは。
こだま堂の長峯です。
昨日は勉強会のため、お休みを頂きまして、申し訳ありませんでした。
10分くらい寝ちゃいましたが・・・だいたい漏らさず聞いてきました
さてその勉強会とは関係ないんだけど・・・
漢方専門薬局ならでは・・・の煎じ薬について、いろいろご紹介したいと思います(今更)
煎じ薬・・・というのは、薬草をブレンドして、コトコト煮詰めて作る濃いお茶のお薬です。
これはただ、面倒くさい代物・・・というわけではなくて、加工されたエキス顆粒にはないメリットがたくさんあるんですよ
①有効成分が濃い
エキス顆粒にしてしまうと、乾燥させる過程で揮発性の成分が飛んでしまうんです。
また、使っている生薬の量も多いです。
②修治が出来る
修治というのは生薬の加工のことです。薬局によって独自にいろいろ工夫していますが、火であぶったり、炒ったりして、副作用を軽減したり、薬効を高めたりします。
特に地黄は、乾かしただけの乾地黄(生地黄)と、酒で7回蒸す熟地黄がありますが、保険のエキス顆粒や市販の漢方薬はほぼ全てが乾地黄です。
あ、熟地黄はさすがに自分で作ってないですけど。メーカーから取り寄せてます。
乾地黄は清熱涼血作用の清熱薬、熟地黄は滋陰補血の補養薬で全然薬効が違います。
③生薬の質にこだわれる
出来合いの漢方薬と違って、生薬を目で見て、触って、味や香を確認することができます。
何でもイイと思ってるアナタ
この時期旬のトウモロコシだって、産地によって美味しさが違うでしょ
天然物だから、品質にムラがあります。ちゃんと確かめて使うことは効果に繋がります。
④味や香りも効き目のうち
エキス顆粒を錠剤にしたり、オブラートに包んだり・・・まぁ飲めないンじゃ仕方ないけど、味わって香りを嗅ぐのも効き目アップに繋がります。香りは直接脳に働きますし、味も消化管運動を活発化するのに役立ちます。
⑤ホンモノの漢方を作れる
メーカーのが全てニセモノってわけじゃないんだけど、本来とは違うものを使っていることってよくあります。
例えばね、阿膠って生薬は、数年前に価格高騰でものすんごく値上げしたんですね。
なのに世間では阿膠を使っているはずの方剤がお値段据え置きのまま・・・おかしいよね。
よくよく調べたら、ほとんどのメーカーは阿膠の代わりに「ゼラチン」を使っているんですよ
ゼラチンって、ゼリーかよっロバの皮の阿膠じゃなかったら補血作用ナイでしょうが
⑥煎じる時間で薬効の調節ができる
生薬の中には、長く煎じるもの、短時間煎じるもの・・・などがありますよね。
例えば、便秘が強い症状の人は、大黄は後煎にした方がよく効きますし、釣藤鈎も後煎にした方が薬用成分が失われません。
逆に竜骨や牡蠣は長く煎じないと成分が出てきません。
そういった調整ができるのが煎じ薬の強みです。
⑦効き目は雲泥の差
例え同じ分量の生薬を使っていたとしても、エキス顆粒より、煎じ薬の方が絶対に効きます。
特に風邪の時の葛根湯みなさん、びっくりしますよ
⑧意外と飲みやすい
煎じって、味や臭いが気になりそうですが、口の中に粉が残らないので、意外と飲みやすいです.
水を少なめにして煮詰めれば、量も少なくできます
他にもいろいろあるんだけど、それは薬局によっての企業秘密かな~ってことでここまで
漢方薬局でしか作れない、こだわりの煎じ薬もどうぞよろしくね