今朝の番組で、市販薬のコワ~イ副作用「スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)」のことをやっていました。
薬剤師的には、すごく有名なのに、まだまだ認知度が低いんだなぁ・・・という感想
薬大で学ぶ、最も重要な薬の副作用かもしれません。
別名「皮膚・粘膜・眼症候群」とも言われ、その名の通り、皮膚・粘膜・眼に重篤な炎症が起こる副作用です。重症例では、やけどのようにただれ、失明したり、死亡することすらあります。
様々な化学医薬品で起こるのですが、市販薬では解熱鎮痛剤・風邪薬で多いです。(医療用医薬品を含めても解熱鎮痛剤は多い。他、抗生物質、抗てんかん薬、抗菌薬、痛風薬・・・など)
テレビでは「市販の薬なんて誰が飲んでも安全なんじゃないの~」と言っていましたが・・・化学物質にそんなの関係アリマセン
副作用としては重大ですが、頻度が少ないですし、病院で医師に出してもらったからと言って予防できるわけでもないのです・・・出るかどうか、飲んでみないと分からないもんで・・・。
詳しい原因は不明なのですが、薬に対する免疫の異常反応と考えられています。
以前飲んだときは大丈夫だったけど、今回服用したら副作用が出てしまった・・・ということもありますので、要注意です。
頻度は少ない・・・と言っても、SJSとしての報告は少ない・・・というだけで、お薬で湿疹が出た方は決して少なくないと思います。
漢方の相談でもいつも聞くのですが、「薬で湿疹などの副作用が出たことありますか」と尋ねると結構いらっしゃるので、心の中で、SJSじゃなくて良かったね・・・といつも思います。患者さんはあまり気にしてない方が多いですけどね
むやみに副作用を怖がるのもいけないのですが、自分にとっては学んだときに衝撃を受けた副作用の1つですし、薬は本当に必要な場合だけ、必要最小量飲むべきもの・・・というのは、肝に銘じておくべきだと思います。
風邪薬なんか、ホントは飲む必要ないんですよ~。
個人的には、そういうのがコワイから漢方の道に進んだ・・・ということもありますね(漢方にはSJSの副作用はないです。湿疹はたまにあるけど、服用止めれば治まります)
化学薬品の服用後に出てきた異常な湿疹は、至急病院へ行くことたとえ夜中でも、絶対です(ただし、誤診も多いので、薬を飲んでから湿疹が出てきた・・・とちゃんと伝えましょうね)