サプリメント・・・とにかくものすごいブームですよね~。
15年くらい前から流行り始めて、ナンだか良く分からないくらい種類がある・・・
正直、薬剤師の私でもナンだか分からないもの、いっぱいあります
でも、とりあえず自分がよく分からないものは、お客様に勧めたくないので、ワケの分からないサプリは置いてません・・・。
食品も薬も身体に入るものとしては同じなので、まだ日本で販売されて間もない植物・・・とか、販売年数の短い成分のサプリ・・・は、気をつけたほうがいいと思います。
市場に出始めて10年くらいは経過したもの、大学の研究所、病院などでエビデンスや副作用をきちんと研究されているもの・・・は安心の目安にしてもいいと思います。
メーカーさん独自のデータでは信頼性はイマイチ・・・かもです。
ここ数年問題になったサプリ・食品の副作用・・・をいくつかご紹介します。
●α-リポ酸
最近はあまり聞きませんが、6,7年前にダイエットにイイと話題になりました。
もともと医薬品であり、また食品にも含まれる成分ですが、α-リポ酸を摂取した後に低血糖を起こす方が多数見つかりました。この作用は遺伝的なもので、日本人の4~8%と高頻度で起こるのだそうです。(インスリン自己免疫症候群といいます)
遺伝的に・・・なので、何ともない人は全くどうもないのですが、低血糖はひどく症状が出ると命に関わりますので、気をつけたほうがいいですよね。
今も売ってるのでしょうかね~?
●白インゲン豆
これはテレビも悪い・・・と思うのですが・・・豆って生だと毒になるものって多いんですよ。生のインゲン豆をすりつぶして飲んだら嘔吐・下痢を起こしたという話です。(生のインゲン豆にはレクチンというタンパク質が含まれ、それが嘔吐・下痢の原因だそうです)
白インゲン豆の成分、ファセオラミン・ファビノールがダイエットに良いとのことでした。でもこれらの成分は加熱すると効果が失われるそうです。じゃあテレビで言った方法、意味ないよね・・・。
●ウコン
ウコンがあまりにも有名になりすぎて、間違った使い方も多いな・・・と思います肝臓にイイって、確かに一部はそうなんだけど、漢方ではウコンにいろいろ種類があるし、体質によっては合わないとか使い方に注意というのもあるんですよ・・・。(血虚には使わないとかね)
問題になったのは、肝機能障害。せっかく肝臓にイイと思って飲んだのに、ウコンのせいで悪くなるとはガッカリですよね
ウコンによる肝機能障害は、いくつか原因がありますが、アレルギー性によるものと鉄分の過剰摂取によるものが多いと思います。大量に長期で飲むとアレルギー反応を起こしやすくなるので、食品だからと言ってむやみやたらに過剰に飲まない方がいいでしょう。
また、C型肝炎、非アルコール性肝障害、アルコール性肝障害の方では、ヘプシジンという鉄の吸収量を調節するホルモンが低下しているので、過剰に鉄分が蓄積してしまい、肝機能が悪化する場合があるので、ウコンに限らず鉄分が多い食品は控えた方がイイということが分かっています。なのでその場合、やっぱり肝臓にイイと言われるシジミもダメです
でもそれ以外のケースでは、実際に肝機能が改善したり、体調が良くなった方もたくさんいますので、定期健診を受けながら継続を判断したらいいと思いますよ
●中国製ダイエット食品
名前忘れましたが、個人輸入などでなくて、ドラッグストアでも売られている商品でしたのでびっくりしました。
ど派手な青と白の毒々しい色のカプセルだったかな?
肝機能障害の報告があったのですが、医薬品の成分が混じっているサプリメントだったようです。
すぐに回収になりました。
たまに「中国で買ったダイエット・美容系サプリで具合悪くなった」という方がいらっしゃいますが、個人で買ったものを飲むなんてブルブルですよ・・・
中国茶くらいならイイでしょうけどね。漢方薬・サプリはやめたほうがいいと思います。
あ、でも雪茶も問題になりましたよね。薬混じってるって・・・
経験上、ダイエット系が一番被害が多いと思います。
気をつけてくださいませ
余談ですが、ある健康博覧会で「高脂血症に効果あり」の実験データつきのサプリを宣伝しているメーカーさんがありました。
よくよく聞いたら、被験者はたったの8人。
そのうち6人の検査値が良くなったそうですが・・・社員だったみたい。(社員さんも大変ですねぇ~)
商品として販売するには、ちょっとデータ少なすぎじゃないでしょうかね・・・
それに・・・アマゾンの薬用植物って言ってたけど、本来の使い方はそれが目的じゃナイよね・・・。
服用期間とか副作用は分かっているのかな・・・
真新しいものにはお気をつけ下さいね~