汗をかきすぎて困る・・・結構多い相談です。
日本人は特に潔癖症の気質なので、余計に気にしやすい環境もあるかもしれません。
でもちょっと歩いただけで滝のように汗をかく、シーツや寝巻きがビッショリなる程寝汗をかく・・・などは異常事態です
汗をかきすぎると、津液(しんえき)や気が外にもれ出て行ってしまい、疲れやすくなったり、微熱を生じやすくなったり、と身体に不調をきたします。
また、逆に気が無くなっていることが多汗の原因になることもあります。(東洋医学では、衛気(えき)の不足によって多汗が起こりやすいと考えます。他にも、水滞(すいたい)や実熱(じつねつ)など、原因にはいろいろあります)
そして何か大きな病気の前触れ・・・ということもありますよ・・・
バセドウ病や褐色細胞腫、白血病、肺結核・・・などで、多汗・寝汗が起こることもあります。
なので、一度は病院の検査はした方がいいと思いますよ。
でもうちにご相談にくる方のほとんどは「原因不明の多汗症」です。
中には、多汗症の手術(交感神経節切断)をしたら、変なところに余計かくようになったというご相談もありました。(代償性多汗)
手術などはホントにホントの最終手段にした方がいいですよ。
神経切っちゃったら、再生するの難しいですからね・・・。(でも諦めないでください代償性多汗も、どーにか治った方もいらっしゃいます)
ちなみに多汗症の方で綿の下着を使っている方・・・吸湿発熱素材などハイテク素材の下着に替えましょう
綿の下着ですと、 汗 ⇒ 冷える ⇒ 自律神経が狂う ⇒ また汗が出る・・・と悪循環なようです。
漢方でなかなか効果が出なかった方が、下着を替えたら改善されてきた・・・という例がありましたよ。
私は山登りをするので・・・綿の下着の冷える恐ろしさ・・・を体験したことがあります
山で綿はご法度なのです(夏の富士山でしたが、寒くて死ぬかと思いましたよ~)
さて、症例です
30代女性。ピルの副作用から更年期様症状になってしまったようで、冬でも汗をかいて困っているとのこと。(こちらの方は病気の治療のため、ピルを服用)
ピルを止めたら更年期障害になってしまった・・・というご相談を時々受けます。
避妊に使われる低容量ピルは、世界中で使われている最も安全なお薬・・・と言われてますが、う~ん・・・でもやっぱりホルモン剤だからなぁ・・・と私は思いますね
さて、こちらの方は自律神経を整える「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)+生脈宝(しょうみゃくほう)」をご用意しました。
柴胡桂枝乾姜湯は、疏肝作用で気の失調を整え、温める生薬、熱を冷ます生薬、津液を補う生薬・・・の絶妙なブレンドです
生脈宝は、津液と気を補い、固渋作用で過剰な汗を止める働きの漢方薬です。
夏バテにもよく使われますよ(熱中症の予防にもなります)
ご病気もあるし、漢方の味が相当マズイそうでしたので、しばらくかかるかな・・・と思いましたが、意外にも早く、服用1ヶ月で汗がおさまってきました
マズくても頑張ってるのに、なかなか効かなかったら申し訳ないので・・・ホント良かったです
原因不明の汗で困っている方、ご相談くださいませ