昨日、久しぶりに飲み会に行ってきました。
 頼んだのはビールとか焼酎ハイボールとか。お目当ての愛知の地酒は置いておらず……
 旨い地酒を飲むのなら、飲み放題じゃいけないのかもしれませんね。
 
 おっと、今回のお酒はこちらの『鬼乙女』です。




 静岡県島田市のお酒です。
 大村屋酒造場様と言えば『若竹鬼ころし』ですね。昔から知られている静岡のお酒であり、おそらく静岡県では一番有名なお酒なのかもしれません。
 会社の方も日本酒といえば鬼ころしの印象があるそうで、愛知県なら『清洲城信長』でしょうか。こういうイメージが強いとのこと。
 僕も『清洲城信長』の鬼ころしは飲んだことありますが、存外悪くないんですよねぇ。しっかり辛口ですし、お値段的にも庶民の味方ということもあるでしょうし。でもちゃんとした日本酒としてはどうなのかなとか思うところもあって……
 
 もとい、そんな昔から静岡産の日本酒を引っ張ってきた蔵元のお酒ですから期待です。



 丁寧に包装されていました。
 イラストはソノベナミコ様。島田髷を結った鬼の女性が描かれています。
 最近のアニメの女の子とはどこか異なる、どこかほっこりとする絵柄です。
 季節によって変化するそうで、春は『夢』、夏は『恋』、秋は『幸』、冬は『涙』となっています。春から始まり冬に終わるストーリー仕立てだそうです。


 "鬼ころし"といえばアル添糖添であるイメージこそありますが、この『鬼乙女』は純米酒でかつ生酒。静岡県の酒造好適米である誉富士を60%精米と、これだけでも現代的な日本酒の正道ともいえる製法。
 日本酒+2は少し辛口といったところ。酸度は1.4とそこそこ。
 
 さあ、現代の日本酒にある『鬼乙女』は如何なるか?
 
 上立ち香はライチ。あとセメダイ……んじゃなくて酢酸エチルも少々。
 含むと、それなりにとろみのあるシロップ的な甘さがまず広がりますが、舌にピリッと刺激を与えつつ、即座に畳まれてから収斂していきます。酢酸エチル的な苦味が上手く機能していると言えるのかも。
 甘さにも膨らみがあるのですが全体的にはスリムで、このキレの良さとスッキリ感は静岡ならではの味わい。多分これに甘さを控えめにして透明感を与えたら『倭姫』のような感じになるのかねぇ。

 これが……夏の恋…?
 甘くて苦くて儚くて。
 いいなぁ。ストーリーが出来てる。
 
 
 
 しかし何というか、静岡の地酒ってほんと外れないなぁ。
 東海三県と静岡は日本酒のフロンティアなのかも。まだまだ探検する余地が充分ありそうだ。


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