一応、前回の記事の続きとなります。

 親戚一同での新年会ですが、僕は今回もう一本持ってきていたのです。
 それはこの……



 新政酒造『No.6 S-type Essence』です!
 先月に紹介したストックのひとつです。
 ようやくご紹介することができました……
 
 
 







アルコール分:15度(原酒)
精米歩合:麹米40%、掛米50%
原料米:秋田県産酒造好適米 100%使用

 いつ見てもワインにしか見えない!
 新政酒造のお酒は個人的にファンを自称しています。と言いましても『No.6』『ラピスラズリ』『エクリュ』『亜麻猫』を飲んだことがあるくらいなのですが……しかし、ハズレはどれひとつも存在しませんでした。
 およそ日本酒らしからぬボトルに、生酛かつ無添加(ラベル記載義務のないものも含みます)にこだわる徹底した造り。そして「作品名」に忠実なキャラクター性のある味わいなど、個性的でありながらも明瞭な日本酒はこの蔵元をおいて他にございません。
 
 そして今回飲むのはこの『No.6 S-type Essence』です。
 『No.6』という名前は、協会6号酵母に由来を持ちます。
 現在使用されている協会酵母のなかでは最古の酵母であり、長期低温発酵に適しています。この酵母の産みの親こそが新政酒造であり、それゆえ通称『新政酵母』と呼ばれます。
 6号酵母を用いた日本酒ということで『No.6』。なんとも分かりやすい名前ですねぇ。逆に言えば親しみやすい作品名とも言えます。
 
 『No.6』にはそれぞれそのうちR-type(regular。エントリーモデル)、S-type(superior、ミッドモデル)、X-type(excellent、フラッグシップモデル)がありまして、今回はその中間のS-type。それでも精米歩合は純米大吟醸クラスですね。





 かつ、圧力のかからない部分を抽出(essence)した中取りスタイルです。これは美味くないことなんてありません!
 
 それでは行きましょうか!
 
 ……嗚呼素晴らしきかな新政クオリティ。
 上立ち香は穏やか、柔らかな口当りながら、口に入ると微炭酸によるプチプチ感のアクセント。舌に転がるとじんわりと広がる、白蒲萄というかドイツのリースリングワインを彷彿とさせる香り酸味……
 いわゆるが感じられるのです。最初は静かに、そして飲み進めていくたびに加速していく旨味は、まるでひとつの物語のように流れていくのです。
 なんだかよくわかりませんが洋楽ロックを聴きたくなるような魅力があります。なんか音楽的なんですよね『新政』のお酒って。ロックですけど哲学的で。

 あと、『No.6 S-type』の通常版は飲んだことがあるのですが、こちらは力強さと滑らかさが前面にありました。『 Essence』はそれよりも落ち着いていますがメリハリがある感じです。
 
 なお一緒にいた叔母曰く「毒水。引っ掛りが無くてするするいってしまう」「付け香が無くていい」とのこと。僕よりもシンプルで的を得てるなぁ……
 
 なお、前回の『九平次』と『新政』は一緒に飲んだのですが、『新政』のほうが何だか評判が良かったですね。『新政』のほうがフルーティーで分かりやすいからなのかな……
 個人的にはどちらも一長一短という感じなんですがね。切れ味とインパクトは『九平次』ですけど、『新政』のほうが全体のまとまりと優しさ、奥ゆかしさがある感じです。
 
 そんなわけで新年会でした!
 でもまだ巡礼は続くんですよね……

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