「大楠樹呼吸図」 | くまたにたかし の いろは日記

くまたにたかし の いろは日記

【 画家・くまたにたかし オフィシャルブログ 】

制作活動 や 日々のこと。


ウチの近所にある 大楠木。 途轍もなく巨大です。 県定の 天然記念物。


あちらの日記では、何度か登場してきましたが・・・。


くまたにたかし~御 伽 噺~      くまたにたかし~御 伽 噺~


僕は、大きな樹木が好きで、ときどき作品の中にも登場させていますが、

この大楠は とくべつな存在です。 事あるたびに、この木に会いに行くのです。


すべてのことを判っているようで。そこにいけば いつでも何かに守られてる事を知るんだ。


近くまで寄ると、ゆっくりと、でも力強く 呼吸をしているかのように感じます。



あるとき、大楠の下に 一人のお婆ちゃんがいて、根元にある お稲荷さんにお参りをしていました。

話を聞けば、そのお婆ちゃんは 毎日こうしてお参りに来ているそうだ。子どもの頃からずっと。何十年も。


子どもの頃から、いまの僕と同じように 何かあると、ここへ来ていたそうです。


くまたにたかし~御 伽 噺~
『大楠樹呼吸図』  2008年

「近くまで寄って、幹に耳を当てると 水を吸い上げる音が聞こえるんだよ。

この木が呼吸しているみたいに。 とっても安心するんだよ。」


そう話す お婆ちゃんの表情を見ていたら、幼い頃の彼女の表情が ふと、浮かんでくるようでした。




僕は、大きな樹木が好き。 いろんなことを教えてくれる。


成長し続ける。正しいと思った方向に胸を張って伸び続ける。
恵みを含ませ水脈まで根を張り、そして幹を太くする。


くまたにたかし~御 伽 噺~
「無題」  2008年


自分を信じて木は立っていて。 動けない制限という中で 自分を信じて。

だから、成長した樹木の周りには、やがて 人が、あらゆる生き物が 集まってくる。


とっても 偉大だなぁ。 そんなふうに自分もいつか成れたらな・・。



木は、動かないけど とても「いのち」を感じる。 時に ハッとするほどの いのちを。


くまたにたかし~御 伽 噺~


松の木なんかも大好きだ。 とってもデザインされている。 

シルエットで見える、その柄、カタチ。とてもオシャレだ。


くまたにたかし~御 伽 噺~
『 松 樹 図 』  2005年

東京・浜離宮にある、大きな松の木。

庭園内にはたくさんのノラ猫がいて、松の木に登ったり、周辺をウロウロしている。

でも 描いたのは、なぜか猫じゃなくて、熊猫にしてしまいましたw



ではでは、また~。 http://www.loftwork.com/user/6585/


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー