かなりネタバレ注意です。。。
バッドエンド&ショッキングな映画で、オススメ映画とは言えないかも知れませんが、一人でも多くの皆さんに観て頂きたい映画です。
1999年に製作された話題の映画です。
私の知る限り、トランスジェンダーを真正面から取り上げた最初の映画かもしれません。。。
内容は脚色が少なく、実話に忠実に作られた映画です。
その分、かなりショッキングな内容も多く、アメリカでは17歳未満保護者同伴が必須とされ、日本では12歳未満保護者同伴推奨、イタリアでは18未満は観る事も禁止された話題作です。
当時全米のテレビや新聞で大きく取り上げられた事件。。。
ネブラスカ州でレイプの上、殺害された事件の当事者(他2名も殺害された)を取り上げた映画。
軽犯罪を犯したり、友人の忠告を無視して、LGBTに差別的な州に自ら繰り出したり、もっと気を付けてほしい、もっと自分を大切にしてほしいと、イライラする場面やハラハラする場面の多いこの映画。。。
ただ、だからと言って、結末はあまりにも残酷で酷すぎます。
観ている間何度も叫び声を上げてしまった私。。。
私自身が、どっちつかずで性別に悩んでいた時に出会った映画。。。
当時の感想と今観た感想に若干違いはありますが、やっぱり悲しくなり、悔しくなり、虚しくなり、切なくなり、見終わった後は心が曇り、涙が溢れ、心にぽっかり穴が空いた状態になってしまいます。
今回動画で紹介するにあたり、本当に久しぶりに観ましたが。。。
やっぱり何度も休憩を入れないと観る事が出来ないし、見終わった後、夢に出て来たりで大変でした。。。
今ではアメリカは全ての州で同性婚が認められたり、LGBTへの理解はここ数年で飛躍的に広がりましたが、当時は州によって、その差は歴然。。
日本とは比べものにならない差別が当たり前な時代がありました。
カミングアウトが命がけの時代だったと言っても過言ではありません。
トランスジェンダーがレイプされる現実はあまり知られていませんが、FTM、MTF共に今も少なからず存在する。。。
日本では、陰湿な差別やいじめ等は今も少なからず存在するものの、死刑にされたり、殺される事まではないので、文化の違いで信じられない場面も多いですが、人権や差別について深く考えきっかけを与えてくれる映画だと思います。
主演女優の「ヒラリー・スワンク」の演技力が素晴らしく、憑依したかと思うくらい男の子にしか見えません。
女に生まれたけど男として生きたかったブランドン。。。
生きていれば私と同年代。。。
生きていてほしかったです。。。
次回は男性として生まれたけど女性として生きたかった、世界で初めて性別適合手術をしたトランスジェンダーMTFの画家を題材とした映画『リリーのすべて』をご紹介します。。。☆