先日保育園に出前わらべうたに伺った時の事。
羊毛で作ったトンボをもって私たちが歌うと子どもたちが人差し指を立てて、自分の指にトンボが止まるのをじっと待ってくれました。

本物のトンボが止まるのを待つ経験をした子がいたのかもしれません。
誰か一人がやったらみんな真似をして、じーっとトンボを待っていたんです。

その様子を横で見ていたお母さんたちが目に涙を浮かべていました。後で理由を伺ったら
「いつも生意気言ってる我が子が、目を輝かせて自分の指におもちゃのトンボが止まるのを待っているのを見て、 あぁ、子どもらしく健やかに育っているな~、って泣けてきちゃったんです。」
とのこと。

私はそのお母さんたちが神々しいくらいに輝いて見えました。

我が子が健やかに育っている瞬間を見つけて感激する、心から嬉しいと思う。これが親の一番の仕事のように思うのです。

たとえばただ元気に遊んでいる。何かを考えている。安心した顔でお昼寝をしている。

そんな様子を見ただけで、我が子の存在そのものに感動する、ありがたいと思う。
「あなたがここにいることが嬉しい。」
と思える。これこそが母が母として存在している理由です。

あなたがこの世に産まれてきて生きている、それが嬉しい!という思いの中で育てられている子に、今盛んに言われている『自己肯定感』が根付くのでしょう。

もしも、そんな風にわが子を見る余裕はない、見ても何にも感じない、そんな風になっているとしたら心に余裕がなくなっているのかもしれません。
そんな時は深呼吸をして、自分に余裕がなくなっている原因を取り除くことを考えてみてください。