以前テレビを観ていたときのこと。
貫地谷しほりが自分の師匠との出来事について語っていました。
貫地谷しほりの師匠は、伊藤正次氏。彼女は中学3年生ときから、伊藤氏の主宰する演劇研究所に通っていました。
そのときの教えが、今の自分を作っているそうです。
例えば、
「芝居ではウソは出ないから、私生活から気をつけなさい」
いくら役者だからといって、演技では限界がある、だから普段の生活から心がけなさいというものです。
しかも発声とか技術的な事はいっさい教えてくれなかったそうです。
「そんなのは自分で学べ」
ということです。
つまり、
「俳優になるのではなく、人間になりなさい」
ということなのです。
そのことを痛感することが実はありました。
最近いろいろなスタッフに施術を受けているのですが、施術を受けると、その人がどういう気持ちで施術をしようとしているのか、分かるものです。
例えば、とりあえずグイグイ押して筋肉をほぐそうとしているが、筋肉のことはあまり考えていない・・・
とりあえず言われた通りに押しているだけ・・・
いろいろ考えたり気を遣っているようだが、ただそれだけになってしまっている・・・
施術するのを恐れている感じ・・・
技術には自信を持っている押し方だが、気遣いが全く出来ていない・・・
いろいろ伝わってくるものです。
多少技術は劣っていても、しっかり目的意識を持って施術をしている人は、技術が優秀で目的意識がない人よりも不思議と結果が出るものです。
手抜いているな・・・気持ちが入ってないな・・・
これは簡単に分かるものです。
こういうことって、研修で鍛えられるものではございません。
今までの教育も関与すると思いますし、その人の性格も関係してきます。
素直な人間は伸びるといいますが、それは私もつくづく感じています。
逆に嘘つきは伸びません。
私は社員に「嘘つきは大嫌い」と公言しているのですが、それは嘘つかれると信用できませんし、何か重要な事をしたいと思っても安心して任せる事ができません。
ただその前にそもそも人としていかがなものか、そう感じてしまいます。
根拠はないのですが、これらの理由があってか、不思議と嘘つきは成長しないのです。
治療家になる前に、まず人として・・・
ずっと言い続けている言葉なのですが、テレビを観ていて、再確認した次第です。
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