三菱一号美術館で開催中の
「拝啓 ルノワール先生 梅原龍三郎に息づく師の教え」が、
とっても良かった。
梅原龍三郎は、20歳の時、既に巨匠だったルノワールのアトリエを
一人で訪れ、意気投合し、
ルノワールが亡くなるまで、その交流は続いたという。
ルノワールの作品は、もちろん、
ルノワールから梅原氏に宛てた手紙や、
師との回想録の言葉も、挟まれていて。
梅原龍三郎の目を通したルノワールの姿が、まざまざと浮かび上がってくるのだけれど、
それがなんとも、なんとも、愛らしく、豊かで、、、!
素敵なルノワールおじいさま!
と叫びたくなってしまった。
そんなところに、、、
ルノワールおじいさまと、梅原青年に囲まれて写真を撮れるナイススポットがありました。
どう収まっていいのか分からなかったけれど。
この薔薇の作品は、ルノワールから梅原氏に贈られたもの。
ルノワールが亡くなったことを知ると、梅原氏はこれを売却してまで渡航資金にあて、
パリへ、亡き師のもとへ、向かったそう。
「私は先生の側らにすすめられた椅子に座して、如何なる魔術が
私の愛するアルモニ(調和)の世界を生み出すかを見ることができた。(中略)
私は最も強く豊かな色のアルモニは、最も弱い色の最も強いコントラストによって
生まれることを発見した」
この梅原龍三郎の言葉が、強く印象に残った。
最も弱い色の最も強いコントラスト・・・・と反芻しながら、
会場を後にした。
美術館前の庭園の、冬薔薇は、
この日も美しく、「自然を見つめることが何よりも大切」と言った
ルノワールおじいさまと、その言葉に耳を傾けた梅原青年に、想いを馳せる。