板橋から気品のあるべっぴんさんがやってきた。しかもインド人ときたもんだ。
ここは神田神保町(東京)、いや正確には小川町なんだけどね。密かに私がカレーのトップ オブ ザ ワールドと呼んでいる一角がある。神保町のシンボル三省堂書店神保町本店を御茶ノ水に向う通りの左側わずか100メートルほど狭いところに老舗インドカレー系エチオピア、スープカレーのオードリー、本格インドカレー屋、チキンカレーのcafe-HINATAYA。
そしてここにさらに……。
カレー&ワヰンビストロベッピン舎なるものが!! 5店目だぜぇー!!
いつのまにか。できたのは8月下旬らしい。知らなんだ。
神田カレーグランプリ関連のネットで見たのかなあ。こりゃ行ってみなきゃ、と。
板橋からやってきたらしい。神保町が好きで神田カレーグランプリに出たくって板橋の店を引き払ってきたと。不退転の決意。
並み居るカレー王国神保町に殴り込みをかけてくるわけだから相当な覚悟?
でも店がいいんだなあ。意気込みとは裏腹にまったりのんびりしている。おじさんとお兄さんの三人でやってるんだがとてもきれいで清潔。優雅。本を読んでいても違和感がない。さすが神保町をよくわかった人だなあと、とてもとても感心。居心地がいい。
料理が出てくるのもゆっくりしている。オーダー取るのもまったり。
12時少し前に行ったが行列も少しあり、結構待たされた。
ところがあーら不思議、セッカチな私がちっともイライラしないのだ。泰然自若が醸し出す店の空気に心が洗われるのだろうか?
カシミールカレー大盛り辛さ4度。880円。ミニコーヒー付。
隣の人のを見て今日は大盛りで行けると見た。昨日休肝したので体調もいい。
暗いからよくわからないかなあ。黒系のじっくり煮込んだカレー。何が入っているかよくわかなかった。でも見るからにうまそう。香りが鼻孔をくすぐる。
辛い。でもうまい。神保町にカレー屋は数あれど新しい味。オリジナル。エチオピア同様店主の独自の感性がスパイス調合するインドカレー系。
チキンがとろとろ。トマトが入っている。オクラ、なす。
ご飯が何杯でもイケそう。
転移を見渡すと若い女性、男子学生が多い。
おお、今はやりのチケットブック持ってきた学生、半額近い450円で食って行ったぞ!!
おれも買おうかあ? とだらしないビンボーオッサンは思ったりする。
メニューは四種類のカレー。
ここの店主神保町のカレーを食いまくったと思われる。ちゃんとしたマーケティングをして自分のカレーの味が他店と被っていないことをチェックしたんだろうなあ。
スローモーで優雅な動きの中に確固たる自信を垣間見た。
四種類全メニュー制覇したくなった。
そして願わくば美女とここでワインを傾けたくなった。
続き。
夕方遅くなってもお腹がホコホコする。まるで使い捨てカイロが胃袋に収まったかのよう。
それでいて辛いのにお腹が下ったりはしない。
薬膳カレーと銘打つだけあって健康的なんだね。
板橋って古い街、下町、大衆文化の街と言うイメージが強い。
ところがところが上品で優雅。
神保町には五万とあるカレー屋は、大衆カレー、中級カレー(=私が勝手につけた)、高級カレーと大別されると思う。
ここはまさに中級カレーの王道。
カレー&ワヰンビストロベッピン舎。板橋からやってきたインドの貴婦人。みなさんに応援してほしいオススメの店である。