総務省の中にそば屋がある。
これがなかなかいける。
かけそば200円。たぬきそば220円。


たぬきなる、テンカスはさらさら。
レベルが高い。

オレの生活レベルはもともと低い??が……。

確実に、普通の立ち食いそばのテンカスとは一線を画している。
トロッとしていてうまい。
不必要な脂っこさを感じない。
ちゃんとてんぷらを揚げている証拠と見る。


思い起こせば、私の立ち食いそばの思い出。

※関西では確か立ち食いうどんというなあ。


阪急そば である。(「アレ、そば」じゃん??)
http://www.creative-hankyu.co.jp/food/udon/udon02.html


都そば も好きである。
バッテラを用意しているというところはもっと好きである。
・都そば新曽根崎店
http://www.ohatendori.com/shop/4/miyakosoba/main.html
ここにもよく行った。飲む前、飲んだあと。


さて、話は阪急そばの思い出。
その名のとおり、あの大・阪急ホールディングスのチェーン店。
阪急電車の駅にある立ち食いそば。……大阪では一般人は「電鉄」とはいわない、「電車」である。


小学校五、六年のとき、かけうどんがたしか90円だったような気がする。


わたしゃ、ここのてんぷらうどんが大好きだった。


関西のてんぷらうどん、とりわけ立ち食いうどんのてんぷらは絶妙である。

関東の天ぷらそば?のてんぷらは、かき揚げ。に対して、関西の立ち食いうどんのてんぷらはエビが基本である。


小さな小さなエビが、核となって、小さなお好み焼きのように衣が広がる。


「おーい、エビよ、どこにおんねん?」といって、探しながら食べるのが、探偵ごっこのようでもあり、面白かった


で、口の中でもぐもぐ探していると、じゅわ、と広がる。

「あたぁーリぃ~~♪ ドンドン♪」という感じである。


カッパえびせん的感覚で、広がる、安いえびの広ろーい、だし感覚。
何杯でも食べられてしまう。

いつも一杯目はきつねうどん、二杯目はてんぷらうどん、というのが子供のときからの私の定跡なってしまった。


思えば、小学校高学年のとき、子供だけで仁川(阪神競馬で有名??)のフィールドアスレチックに行った帰りのこと。

100円玉を何枚か握り締めながら、十三駅の阪急そばで、てんぷら⇒きつね⇒てんぷらとゴールデンコースで、三杯食った記憶がある。

それでも500円以内だったとうっすら記憶している。
子供たちだけの世界で「ワイワイ」言いながら食べる味は格別だった。
なんだか、大人になったような気もした。


体は細くて小さかったのに、よく食ったものだ。

なにやら、「坊ちゃん」的な小学生だったような気もする。
立派な小学生フードファイター???だった。


運動で心地よく疲れた、すきっ腹少年に阪急そばはやさしすぎた。



うーーん、……。

そして、立ち食いそばはいろいろ教えてもくれる。


たとえば物価と地価??。


私の中では物価の基準でもある。

電車の料金と立ち食いそばが物価の基準。

子供の頃、阪急南千里~梅田がたしか、おとな80円だったと記憶している。いま、220円らしい。
とすると、この30年で、わがすいか頭の中で、物価は、220円/80円=2.75倍になったということになる。
いまかけうどんが250円?くらい?? 250円/90円=2.77倍。
ほぼ同じである。


同じことが、同時代の地域差にも現れる。

地価??。

東京で言うと、都内の立ち食いそばのかけそばは250円が相場。
これが北千住あたりに行くと同じチェーン店でも230円くらいになる。
松戸に行くと210円くらいになる。

となると、


土浦、もしくは水戸まで行ったらタダになるのではないか、と思っていってみたが、やっぱりタダではなかった。


で、話は総務省の立ち食い型、座って食べる立ち食いそば(=ややこしいなあ)に戻る。


かけそば200円。たぬきそば220円。


たぬきそばには、小さな小さなほうれん草が入っている。

ここに店主の優しさを感じた。


「公務員および、出入り業者の皆様、些少なりとも野菜を入れます。栄養をとって、元気で働いてください」。

こんなささやかな親切が、なんだかビンボー人のわたしにはうれしくなる。

店主の優しい優しいメッセージのような気がするのだ。


「ほんのぉーー、ちいさなできごとにぃーー♪」。


例によって発作的に、チューリップの「サボテンの花」をカラオケしたくなった。


この前、文句いった、「一週間、オンナシもん食わせて、わしゃ儲けるもんね。週代わり定食で手を抜いて儲けるもんね」という、中華料理屋とはだんぜん、アットー的に、惑星と冥王星の三倍くらい?? 違う のである。


……す、すまぬ、興奮してわけのわからんたとえになってしまった。


そして、今自信が確信に変わった??

きっとレッドソックスの松坂大輔さんも私と同じ結論に達するはずだ??


立ち食いそばを侮るなかれ!

庶民はちゃんと見ているのだぞ、ムフフフフ、と不敵な笑いを浮かべていた。


今日の昼はあそこで食べよっと、簡単に、「あらよっ」と、朝飯前に、朝っぱらからあっさりと決まってしまった。


でも松坂選手は高校以来立ち食いそばなんて行かないだろうなあ。
ボストンはないやろなあ、
余計なお世話かなあ??
かわいそう?? やなあ。

となにやら心境は複雑である。


わたしゃ松坂投手より幸せかもしれない。

なぜなら、好きなときに、好きなだけ立ち食いそばが食えるからである。