先週土曜から今週金曜までの7日間トラックドライバーであるミランの仕事に同行してきたときの様子について。
ミランくんは大型トラックドライバーです。
まず前もって、会社に私が同乗する旨を伝え、書類をもらいました。
会社はチエ(本名のCHIE KOBAYASHI)が無報酬でトラックに同乗することを許可しますよ。
とかなんとかかんとか書いてあります。
この手紙とパスポートを持ってアメリカとのボーダー(国境)の、イミグレーション(移民局、または出入国管理)まで。
私たちがパートナーであるということを説明し、それぞれのパスポートチェック。
US$6払って、
これで3ヶ月間ボーダーを車やトラックで出入りできます
どこを隠したら良いのか分かんないのでとりあえず二箇所隠してみた。
ちなみにトラックドライバーは、ボーダーを超えるときに会社の許可のない他の人を乗せることはできません。
更に言えばミランの会社ではボーダー以外のどこでも、許可のない他人を乗せることを禁止しているのでヒッチハイカーなどを乗せることはできません。
無事にボーダーを超え、再度出発
このサングラス、途中で失くしてました
ジャガイモの名産地であるプリンス・エドワード島では、現在収穫真っ只中の島一番の繁忙期です。
コンテナーいっぱいにジャガイモを積み込み(30分くらいだったかな)、今回の配達先はニューヨーク州にあるパックハウス(箱詰め工場)。
1週間の行程
初日はメイン州で一泊。
大型トラック用のトラックストップは至るところにあります。
逆にトラックストップでないと停めることができないので、これを見つけるためのアプリをダウンロードして探します。
トラックストップといってもガソリンスタンドしかなかったり、小さなお店と併設してトイレのみがあるところ、シャワーもあるところなどがあります。
深夜になると空きの駐車スペースも見つかりづらくなり、設備の整ったキレイなところなどはすぐに埋まって尚更空きがありません。
とにかく寝られる場所をと、明け方3時頃にあちこち探しまわったりもしました。。
ということで初日、2日目はシャワー無し
3日目に望みをかけ、ウェットティッシュで体を拭くのみでした
運転席のすぐ後ろにはカーテンがあり、カーテンを開けると2段ベッドがあります。
このためにわたし用のシーツ、枕も買いました
電子レンジと冷蔵庫もあります。
2日目は配達先近くのトラックストップで一泊。
シャワー浴びることはできなかったけど、日本から持ってきたフェイスパックをしました。
『北斗の拳』のラオウと、『ミニオン』
ラオウの哀愁漂う漢(おとこ)の深みが表現出来ているでしょうか。
やらされてる感たっぷりの、可愛いはずのミニオンが怖い
3日目、10月3日。
会社からは朝7時にパックハウスへと言われていたんですが、ジャガイモを積み込んだときにもらった資料では朝6時となっていたので、とりあえず朝6時にスタンバイ。
するとパックハウスは朝7時から始まると別のトラックドライバーに言われ、1時間待機。
朝7時にオフィスに行くと、とりあえず待てと。
とりあえず待って、朝9時。。。
トイレ。。。
トイレ行きたい。。。。。
私たちを忘れていないかと、オフィスへ再び。
すると7時に対応してくれた、ミランいわく同じ顔の人が現われました。
「ああ、君たち兄さんに伝えたのか」
どうやら同じ顔だけど担当でないお兄さんは、担当である弟さんに私たちのことを伝えるのを忘れていたようでウフフ
無駄に2時間待っていたみたいですズガーン!
愛想の良い弟さんに伝えてからはすぐにオフローディング(積み下ろし)をはじめてくれました。
が、オフローディングに2時間掛かりました
結局合計5時間の待ち。
トイレ借りられて良かったーーー
このあとニューヨーク市に近いニュージャージー州の次のローディング(積み込み)先へ。
ですが会社が予約を入れることが出来たのは翌日の朝8時。
一応行ってみて、やっぱり翌朝出直すよう言われ、コンテナーだけ置いてシャワーのあるトラックストップへ。
3日目にしてやっと念願のシャワー
シャワーもトラックストップによって質も金額もマチマチです。
大抵は個室にトイレと洗面所、シャワーがあり、タオルも用意されています。
この日に利用したシャワーはかなり高くて一室US$13。
$5くらいのところもあれば、ガソリンを一定以上入れたらシャワーはタダというところもあり、ミランもいくつかお気に入りの利用先があります。
シャワーの後は持参した食料も少なくなってきたことだし、レストランで食事。
ハンバーグとマッシュドポテトのグレイビーソース掛け、サラダとスープ付
毎回冷蔵庫にはパン、トマト、ハム、チーズ、ヨーグルトなどをたくさん詰め込んで仕事に出掛けるんですが、ミランも流石に飽きてきたようで外食は楽しみの一つです。
4日目、ローディングの予約時間だった朝8時前には現地到着。
そこからひたすらまた待ち。。。
結局そこを出られたのは驚きの午後3時
7時間待ってました
何のための予約なの
ローディングに掛かったのは2~3時間(お昼休憩を挟んで)。
そのクセ予約時間には来るようにとうるさいんだそう
このローディングのための2時間は無給。
それ以上は先方に1時間$15で請求するけれど、払うところと払わないところがあるんだそう。
ちなみにオフローディング時に運送会社側から先方にお金を払うケースもあり、いろいろ驚かされます
その後はひたすら、ただひたすらトロント(Toronto)の配達先目指して運転。
周囲は紅葉が美しい季節です。。
ナイアガラの滝(Niagara Falls)近くのボーダーを超え、配達先に到着したのは明け方4時頃だったと思います。
近くの道端にトラックを停められる場所があったので、そこで予約時間まで爆睡。
ちなみにアメリカでは一日の内の連続した休みの時間が10時間、カナダでは8時間必要です。
アメリカで睡眠をとってしまうと配達予約時間に間に合わないので、カナダまで時間との戦いがありました。
カナダとアメリカではトラックドライバーの労働・休憩時間の法律が異なるので、それを見ながら時間配分するのもかなり大変なんだということを知りました。。
5日目。
配達先は、この辺りのトラックドライバーの間では永遠に待たされると悪名高い会社でした。
予約時間が朝10:30。
10時頃にはスタンバイ。
覚悟していたんですが、予想よりもずっと早く15時頃にはオフローディング完了。
予約からは4時間半待ちのことでした。
会社の指示通りトレーラーを洗ってもらいに行き、次のローディング先へ。
そこは待つことなく、スムースに会社のトレーラーを交換。
この会社の商品はこれから積極的に買います
トロントから今度はニューブランズウィック州で急成長中の都市モンクトン(Moncton)を目指し、またひたすら出来る限り走ります。
距離にして1500kmちょい。
トロントのビル群を渋滞に巻き込まれながら横目に。。
途中美しい湖の近くを通りました。
トラックの中からはこんな感じ
写真撮るのに夢中になってる私に、危ないよーと注意してるミランくん。
この日のTシャツはバットマン。
カナダに入るとミランもあちこちのお気に入りのトラックストップがあるので、シャワーには困りませんでした。
ある日はロブスターサンドをランチに
フォークは刺さった状態でやって来ます。
お行儀悪いワケじゃないみたいです。
サングラスも買いました。
やっぱりまた白いフチのやつ
Tシャツはサンフランシスコで買った、アルカトラズ島監獄の囚人Tシャツ。
そんなこんなで10月7日金曜のお昼頃、無事に仕事を終えて会社へ戻りました。
トラックドライバーは予約時間と法定時間との戦いの中でひたすら運転、
配達先、積み込み先ではひたすら待ち、
停められる場所、トイレ、シャワー探しの日々なんだということが辛いほどに分かりました。。。
皆さま、夜間のハイビーム直撃や、ラウンドアバウト(ロータリーみたいなやつ)での追い越し行為、トラックの前に急に割り込むといったことは危険なので避けてあげてください。。
重いトラックは急には止まれませんし、ギアがたくさんあるトラックをまた走らせるのも結構な大仕事なんです(オートマのトラックもありますが、例えばミランのトラックはギアが13あります)。
ただ隣に乗ってるだけでも相当疲れました。
ずっとトイレのことばかり考えていました
疲れてるけど走らなければいけないミランが眠気に襲われないよう、私も必死で起きていようとして爆睡してました
またその内ついて行こうと思います。
ミランくん、いつもお疲れさまです。。
長くなりましたが、こんな1週間を過していました。
誰かの大変さが分かると、その人たちに優しいひとになりたいと思えますね。
いろんな大変さが分かったら、みんなに優しいひとに、いつかなれるでしょうか。
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