Illustratorでルビ その2 | 3倍早くなるためのDTP講座

3倍早くなるためのDTP講座

DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

先生ご登場の前に…

前回の課題をやってみた方はいらっしゃいますか?

まず漢字を目視で探して、親文字のセンター、親文字からの同距離ににテキストを置き、行送りと同じ分だけ送り、テキストオブジェクトを選択して入力を繰り返します。セリフの3行6文字だけでも1分くらいはかかりそうですし、文章の方は仕事でもなければ途中で嫌になりますよね。

さて、先生にご登場願います。
さっそくルビを振っていただきましょう。


「ちぇすと~!」

はい、終わりました。時間は…約15秒ですか、まあまあですね(ちなみに文章は4分くらいでした)。

このルビ振り支援ソフト「ルビ振り名人仲村友彦先生」は、ご存じPICTRIXさん作のjavascriptです。
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リンク先の動画を見てもらえばわかるとおり、Illustratorでルビ振りを半自動で行えます。
初めて見たときは目を疑いました。

自前のGUIによる見やすさや操作性の良さ(センスもグー)、漢字を探す手間がなく、入力も半自動(蓄積すれば選ぶだけ)。文字に詰めが入っていてもちゃんと漢字のセンターに配置できます。

UIを閉じるまでは仲村先生の管轄下にいるので、UIから級数やシフト量などを制御できます。

先生を実行するとルビレイヤーが生成され、ルビはそのレイヤーにまとめられます。
これにより、後からの編集も容易になります。実務を想定した堅実な造りです。
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「Illustratorでルビ」は親玉がルビを放棄しちゃっているので、後付でいくらがんばってもQuarkXPressやInDesignのように後から編集したり親文字といっしょに送ることなどはできません。

先生が生成したルビは通常のテキストオブジェクトなので、グループルビのセンターにドラッグで移動したり、文字詰めしたり長体をかけたり色を変えたりと、いつもの感覚で編集できるのもうれしいところ。

ルビを振る手間を大幅に削減してくれるうえ編集もしやすいという仲村友彦先生。
作業も3倍どころか10倍以上早くなれるワタクシの一番のオススメです。

なぜこんなにベタ褒めかというと、ワタクシ前職ではさんざんルビに泣かされ、Illustratorルビの恐怖を身に染みて知っております。
仲村友彦先生は手間をかけずに早く作業をし、ミスも減らすというワタクシの理念に激しく合致しているのです。

アイデア、見やすく使いやすいGUI、それを作れる技術。
エクセレント! 素晴らしい! イヤ、恐れ入りました。

大変な「Illustratorでルビ打ち」の作業から開放してくれただけでも大感謝です。
本当によくぞここまでやってくれました。

ワタクシ、「ルビ」というだけで、簡単なものでもInDesignで作り変えたりしていました。
仲村友彦先生のおかげで、このような作業の「縛り」からも開放されます。

また、DTP以外にも趣味でも活用できそうですね。

Illustratorでルビ支援のプラグインはほとんど出ておらず(調べたところ月額有料サービスはあるようですが)、とっても貴重なソフトです。3倍アワード2010(そんあんあるんかい)の暫定グランプリスクリプト、これはぜひとも1台に1本備えておきましょう。

同姓同名の親戚にInDesign版もいるそうです。

あ、と、これタダではありません。無料ですけど^^)。

※ご使用の際はPICTRIXさんのサイトの注意事項を良く読んで、正しくお使い下さい。ピンポ~ン。
 win機での動作は…どうなんでしょう?


追記
友彦先生は引退なさいました。詳しくはこちらをご覧下さい。