【第6回 後編 酪農家 野村栄一様】 | kmsshigotoのブログ

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前編に引き続き、酪農家の野村栄一さんにお話を伺いました。

kmsshigotoのブログ-↑野村栄一さん

↑野村栄一さん


Q5 お仕事上で一番心がけていることは何でしょうか?
A5 
どうしたらおいしい乳を出してもらえるかということでしょう。


エサにしろ環境にしろ、その牛の状態に合わせ工夫しています。人間だってストレスがかかったり栄養が不足すると母乳止まったりしますよね。ちゃんと考えてお世話していかないと良い乳は出せなくなってしまいます。


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↑搾乳の様子。搾って~と牛が自ら柵に入ってきて終わると順に出ていくそう(驚)


また、食べ物の生産ですから皆さんに安心・安全でおいしいものを届けることが大切です。
その為に毎日、乳質も検査しますし、エサにも気を使いますね。


日本の牛は1頭1頭管理されていて、いつどこでどんな親から生まれ、どんな餌を食べていたか、いつ絞ったもので成分はどうだったのか等々しっかり記録されているんですよ。肉牛でも乳牛でも同じで、店頭に並んでいる牛肉や牛乳はそれがどのようにして作られてきたものなのか、全てたどれるようになっているから日本の牛は一番安心・安全な食べ物じゃないかと思います。
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↑ほぼ1週間分のエサ



Q6 酪農をやってみたいと思ったらどうすればよいのでしょう?
A6 
まず乳を搾れる牛(1頭60~70万円)が必要になりますよね。

そしてエサや搾るための道具だけじゃないんですよ。飼育する頭数にあわせた牛舎や出たもの(要は糞尿)の処理設備も用意しなければならないと法律で決められているんです。支援するような制度も設けられていたりしますが、実は農業よりもずっと初期投資が必要になる仕事で、ゼロから始めようとすると実はとてもハードルが高いものだと思います。


でも、もし興味があるのならどこかの牧場の従業員としてまずはノウハウを身につけていき、その中から担い手として一定規模を任せてもらうという道もありますね。


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↑処理した堆肥、ほぼ1週間分


Q7 野村さんの今後の展望や夢などありましたらお聞かせください。
A7 

自分の作ったものを、消費者が直においしそうに食べている姿を見たいので、加工や販売にも手を広げてみたいですね。食糧生産はやはり喜んで食べられてもらえてこそですから。
また、牛の事をもっとよく知ってもらえるように、一般の人と牛がふれあう環境を作り出すことにも興味を持っています。
                             
まだまだやりたいことはたくさん。やってみたいことを自分で工夫して行動していけるのはおもしろい面もあります。


きつくて大変と後継者が減っていたり、とりまく環境は厳しかったりしますが、日々、自然の恵みと向き合って働けるというのは大切な仕事。
子どもたちにも、自分がいろんな自然や他の生き物の恵みをうけることで生きているという事に、もっと目をむけてもらえるとうれしいです。


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【野村栄一様 プロフィール】
 会社員生活を経たのち、家業である酪農を継ぐ。
 乳牛を主とした約1500頭を飼育する大きな酪農家です。

 《サンファーム野村牧場》
  〒319-0103 茨城県小美玉市柴高774
  TEL 0299-48-1828  FAX 0299-48-4566
  FB  https://www.facebook.com/eiichi.nomura



《インタビュアー : 柴田千青》