<ヒューマン、パニック>
監督:ユン・ジェギュン
出演:ソル・ギョング、ハ・ジウォン
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20200426/13/kmov/50/fe/j/o0810108014749263706.jpg?caw=800)
『パンドラ』を観たついで、と言う訳でもないのですが。観てみました。
ずっと存在は知っていたけど。。。観るのは無理だったの。
だって。
私の旦那は東北出身で。親戚達が震災被害者なので。あの時、どれだけ泣いたことか。
なので。
さすがにこの作品は怖かったのよ。
でも。
だから逆に今回、敢えて観てみようかという気になりました。『パンドラ』でも、強い思いがしっかりと伝わって来たし。
普段は、映画から学ぶべき!とか、感じるべき!とか言うのは苦手で。。。いや、苦手っていうより、「それぞれの楽しみ方でいいのでは?」派ですね。
監督や製作チームが例え、本当に強い信念を持ち、特定のメッセージを届けたいと思っている場合でさえ、一度彼らの手を離れ、世界に発信してしまえば。その作品をどう楽しもうと、何を受け取ろうと受け取らなかろうが。そんなの自由じゃん。っていうスタンスなのですよ。
映画って結局、エンターテイメントなので。。。とってもとっても楽しくて、良くも悪くも、浅くも深くも、(少なくとも私には)重大な存在である事に間違いはないのですが。
だから逆に今回、『パンドラ』に続いて色々考えてみたいなと。久々に思った次第であります。
で。
取り敢えず作品に関してですが。
『パンドラ』が、ヒューマンとパニックを上手く融合させているとすれば、こちらはほぼヒューマンですね。
ありがちな過疎漁村の人々の暮らしを描いていて。まぁほんと、その辺は「ごく普通」です。
パニック部分のCGは凄かったけど。
気になったのは、最後の処理。。。なんと言うか。。。薄かった。
人が大量に亡くなって。再生前の街には、恐ろしい程の絶望と涙が詰まっているはずなのに。
それが殆ど感じられなかったわ。妙にさっぱりしてるんだもん。
そこはまぁ、いち作品としての、監督さんの表現方法なので。仕方がないけれども。
とにかく。観終わって思ったのは。
今日出来る事は今日やろう、と言うこと。特に、好きな人と会って。話をして。気持ちを伝えて。美味しいものを食べて。飲んで。。。そういう、ごく単純な事。
単純な日常だけど、とても大切な事。
事故や事件も、どんなに気を付けても逃れられない場合が多いけれど、自然災害に関しては、これはもう世界中、どんな人間でも、どうしようもないから。
出来る限りの「備え」をしたとしても、後は「運命」でしかないので。
だからね。
今日を大切に。今を大切に。
この作品を観て、心からそう思いました。