『赤いスイートピー』の謎 | 「松田聖子」という奇跡

『赤いスイートピー』の謎

この度、このブログのタイトルを

「松田聖子」という奇跡

に変更するにあたり、過去の聖子さん関連の記事を読みやすく手直ししてみました。

字がギュウギュウ詰まっていて読みづらかったので改行を増やし、字ばっかりで殺風景だったので画像を添付しました。

興味のある方は、読んでみて下さいね。


今日のテーマはレコード(CD)売上についてです。


「松田聖子とレコード大賞」の記事にも書きましたが、聖子さんは明らかに一つの時代を作った人なのに、音楽賞にはあまり縁が無い人でした。

当時の音楽賞の審査員には、まだまだ演歌のステータスが高く、アイドルにレコード大賞をあげるなんてとんでもない、という認識があったのでしょう。


私はその頃、別に聖子さんが大賞を取るとか取らないとかではなく、単純にレコード大賞なんだから、一番レコードを売った歌手に大賞をあげればいいじゃん、と思っていました。

紅白歌合戦なども、この人確かに大物だけど、今年明らかにヒット曲無いよね、というような歌手が出てきた時には、同じように、レコード売上で出場者を決めればいいじゃん、と思っていました。


それが一番公平だろうと。


さて皆さん、聖子さんの数あるヒット曲の中で、一番レコード(CD)売れたのは何でしょう?

答えは『あなたに逢いたくて~Missing You~』です。

110.1万枚売れました。

この曲は確かに名曲です。

当時マスコミから酷いバッシングを受けていた聖子さんを救った起死回生の1曲でもあります。

以下、次のように続きます。


2位 『ガラスの林檎/SWEET MEMORIES』(85.7万枚)

3位 『風は秋色/Eighteen』(79.6万枚)              

4位 『チェリーブラッサム』『Rock'n Rouge』(67.4万枚)


なんかこれ見てると気付きませんか?

聖子さんって実はミリオンセラーって『あなたに逢いたくて~Missing You~』の1枚だけなんですね。


ただ、当時は売上を水増しするのが業界の常識だったのか、『ガラスの林檎/SWEET MEMORIES』や、『風は秋色/Eighteen』はミリオンとして発表されていたような記憶があります。

これは聖子さんだけじゃなくて他の歌手もそうでしたよ。


そういえばプロレスの観客数なんかもそうだったなあ。

どう見ても空席たくさんあるのに、超満員なんてザラだったし、その会場の収容人数を遥かに上回る人数で発表されたいたり。


話を戻します。

例えば、聖子さんとモーニング娘。とを比較してみましょう。

『LOVEマシーン』は164.7万枚。

『恋のダンスサイト』は123万枚。

『ちょこっとLOVE』(プッチモニ)は112.4万枚。

今、売上ランキングをザッと見ただけなので、もしかしたら見落としているのがあるかもしれません。

それにしても、モーニング娘。のCDはよく売れたんですね。


さあ皆さん、聖子さんの代表曲といえば何ですか?

好き嫌いは別として『赤いスイートピー』と答える人は多いでしょう?

その『赤いスイトピー』、実は50万枚しか売れていないんですね。

しかも、B面が前回紹介したあの名曲『制服』ですよ。

なんかおかしくない?


よくMステなんかで、時代をこえてレコード(CD)売上ランキングとかやってますが、あれってどうなんでしょう?

アイドルで一番レコード(CD)を売った(アルバムも入れて)のは誰だ?みたいな企画で、3位が明菜さん、2位が聖子さん、1位がSMAPでした。

別の番組で女性アイドルでシングル曲の売上NO.1がモーニング娘。で、聖子さんは2位でした。


SMAPもモーニング娘。も1990年代後半から2000年代初めにかけて、もっとも活躍したアイドルです。

その事にケチを付ける気はありません。

でも、この時代っていわゆるCDバブルで、一番CDが売れたわけですよね。

それと1980年代を比較するのって、やっぱり無理があると思うのです。

レコード(CD)売上って一見公平のようにみえて、時代を無視して比較してしまうと、乱暴な評価基準ですね。


じゃあ、同じ時代ならいいのか?

これもまた難しい。

だって、また言うけど『赤いスイートピー/制服』で50万枚ですよ。

その前の『風立ちぬ』が51.9万枚、その後の『渚のバルコニー』が51.4万枚なのに。

もちろんこれらの曲も大好きですが、やっぱりなんかおかしいなあ。

CMやTVとタイアップしてなかったから?

でも『渚のバルコニー』だって確かそうだよな。

う~ん、わからん。

もしかして、髪を切って聖子ちゃんカットを止めたせい?

それで一時的に男性ファンが離れたとか?


ただ一つ言えるのは、時間の経過と共に価値が上がっていく曲もあるだろう、ということ。

その時その時の売れ行きだけではわからない、時代を超える名曲があるだろう、ということ。

モーニング娘。の♪ニッポンの未来は wow wow wow wow♪は、確かにサラリーマンに勇気を与えたかもしれませんが、『赤いスイートピー』の価値が、その3分の1以下なんて事はあり得ないでしょう。


余談ですが、別にファンではないのでいいいのですが、AKB48の戦略は長い目でみればマイナスの部分の方が大きいと思います。

だって、こういう比較する度に、「でもあれは、握手券とか、投票券とかが欲しくてCD買ってただけだろ」っていう非難が常についてまわってしまうからです。

それはスタッフの問題で本人達は一生懸命やっているだけだろうに、本人達が被害をこうむってしまう。

結局アンチを増やしているだけのような気がします。

今はCDが売れない時代ですが、あの勢いがあればそんな姑息なことしなくても売れるでしょうに。


え~、最後なんか上手くまとまらないのですが、聖子さんにはデータを超えた、時代を超えた価値があるってことで。

それでもさっきのランキング、1980年代というハンデを乗り越えて、どっちも2位に入っているのはやっぱりスゴイですね。


「松田聖子」という奇跡~ひとりよがり哲学-North
なんと見事な天使の輪!